地球上にはさまざまな生物がいて 独自の進化を遂げている。

人間は力を持たない代わりに 頭脳と言葉を進化させてきた。

おかげで 「地球」 を 他の生物より大きな意味で知ることができ

全てを支配したような気になっているのである。


私たち人間が ほんの少しの価値さえないようなものの例えに

「虫けら」 という呼び名がある。

ほんの小さな、命も感情もそこには存在しないかのような生物。


ところが この虫たちだって 私たちに決して劣らない進化を遂げてきているのだ。


私達がどれだけ頑張ってもできないこと。

それは自分の力で空を飛ぶこと。

それを虫たちはさも簡単そうにこなしている。

その秘密が少しだけ明らかになったようなのだ。


>昆虫の素早い羽ばたきは、筋肉のたんぱく質が規則正しく、

六角形の結晶構造を作っていると、効率よく飛び続けられると考えられるという。

ハチやハエ、カメムシなど羽ばたきが速い昆虫では、筋肉の動きを作り出す

「アクチン」や「ミオシン」というたんぱく質が、六角形に規則正しく並び、

長さ約3ミリの筋原繊維全体が、たんぱく質の巨大な結晶になっていた。


チョウ、カマキリ、カゲロウなど羽ばたきがゆっくりした昆虫は、

並び方の規則性が低かった。


アクチンなどが規則正しく並ぶと、筋肉の張力を正確に調整でき、

外骨格を共鳴させるのにちょうどよい振動を起こせると考えられるという。


あの小さな身体の中に、筋肉の弛緩や収縮を規則正しく行うしくみが詰まっていて

しっかりと使い分けていたなどということを

いったい誰がわかっていたのだろうか。


人間たちだけが 特殊な進化をしたわけではない。

虫や、そのほかの生物達が進化の過程を歩めなかったのではない。

私たち人間と 同じペースで、同じ時代に同じように進化してきたのだ。

ただ 向かう方向が人間と違っているだけだ。


ほんの一寸ほどの大きさもない虫たちの

底知れぬ進化のパワーを ちょっとだけ垣間見せてくれた研究報告だったのだ。