日本にも産卵でやってくるウミガメ。
彼らは普段どうしているのだろうか。
水産総合研究センター遠洋水産研究所が
産卵後のウミガメ7匹に発信機をつけた。
そうして調べた結果、
3匹は黒潮に乗るようにして太平洋を東に数千キロ移動し、
日本と米ハワイ州との中間付近に行った。
他の4匹は黒潮を避けるようにして南へ向かい、
鹿児島県の南西沖300キロほどの東シナ海に移動した。
このルートの違いは、カメの甲羅の長さにあった。
>産卵地として国の天然記念物に指定されている
静岡県・御前崎海岸で産卵したカメでは、
甲羅の長さが85センチを境にルートが分かれた。
85センチより小さな物は太平洋へ、
それより大きな物は東シナ海へ向かうのだそうだ。
これまでも幾度か同じような調査を行い
同じ結果が得られているのだそうだ。
>(1)日本で孵化(ふか)したアカウミガメは太平洋で成長するが、
繁殖可能になる性成熟の早い甲羅の小さいカメは太平洋にとどまり、
遅いカメはより餌の質が良い東シナ海に移動する
(2)餌が良質な東シナ海の方が、体(甲羅の長さ)は大きくなる
(3)それぞれ育った餌場が刷り込まれ、成熟後も各餌場に固執する
全く野生の状態でなんの情報も持たない彼らが
どうやって85センチを境に餌場を変えるのか。
「本能」と一言で片付けられない神秘さが
感じられないだろうか。
