上の子は聴覚に障がいがあります。

補聴器を使っていても言葉として

私たちの声を認識出来ないです。

全て音です。

机を叩く音

車が走る音

私たちの声

全て『音』

これが私たち家族の当たり前でした。


4月某日


補聴器が不具合を起こし始めていました。

前回の購入からもう5年が過ぎているので

補聴器を申請することにしました。

いつもの補聴器屋さんで

視聴をさせていただいたんですが

いつもあまり聞こえに変わりがないので

この日も特に何も考えずに視聴する上の子を

眺めていたのです。

上の子が補聴器を着けてスイッチをオンにした瞬間

上の子の表情が変わりました。

上『なんか喋って?』

私はいつものように『あ・あ・あ〜』と声を出しました

上『違う!言葉を喋って!』

急に言葉を喋れと言われても・・・

私『聞こえますか?』

上『うん。聞こえる』

私『え?聞こえる?』

上『うん。だから聞こえる』

私『え!?ママの声聞こえてんの!?』

上『うん。だから聞こえてるって言うてるやん』

私『え!?マジで!?ホンマに聞こえてんの!?』ポーン

上『うん。マジで、ホンマに聞こえてる』

私、パニックびっくり

でもまぁ口を読んでる気もするし…


店員さんが少しお待ちくださいと

席を離れた時に別の店員さんが

他のお客様を呼んでたんです。

上『店員さんがなんとかさ〜んって

誰か呼んでるな…なにさんかなぁ…

あぁあの人の事か』

私たちから店員さんの姿は見えますが

店員さんはマスクをしていて

口の読み取りは不可能な状態でした。


私『え!?ホンマに聞こえてんの!?』ポーン

上『だから聞こえてるって

さっきから言うてるやん』

え!?どういう事!?パニックパニック!!!びっくり

今までの当たり前が今一瞬で崩れたやんびっくりポーン滝汗

上『あっでも当たり前やけど

ママたちみたいに聞こえてるか?って言われたら

聞こえてないで?前の補聴器とは全く違って

聞こえやすくなってて、ママの言うてる事も

分かるけどだからってママたちみたいに

聞こえてるって訳じゃないからな?

聞き取りやすくなったってだけやからな?』

と私たちのように聞こえてる訳じゃないと

大事な事なので2回言いました的に

念押しされました。


帰り道

車の音に驚き

電車の音に驚き

自分の足音に驚き

上の子は色んな音に驚き続けながら家に到着


この日は上の子が

ママ疲れたやろ?と

ご飯を作ってくれる事に

この時私はもう混乱していて

平常心ではなかったです。

もうどういうことですか?

補聴器進化しすぎやろ…

上の子に合った補聴器に出会えて良かった

(だからと言ってこの補聴器で

聴覚障がい者(児)全員が聞こえるようになるか?

と言われたら全く違ってて個人差ありますので

全く聞こえない可能性もありますのでね)


料理をしようとしていた上の子が

急に耳を押さえながら目の前を走って

自分の部屋に走り込んで行ったので

は?どうした!?まさかのG!?って思ったら

部屋から顔を少し出して

上『換気扇の音ってこんなにうるさいの!?不安

私『え?…あぁそうか 今まで換気扇の音

聴こえてなかったんやったな。

いつもママにこれついてる?切れてる?って

そういえば確認してたもんな。換気扇の音

聞こえたんやな』

上『今まで全く聞こえてなかったから

こんなに大きな音してると思ってなかった💦』


その後急にトイレから

えぇえぇえぇぇえぇぇ!!!???

今度はなんや!?


トイレのドアが開き

上『なぁ今トイレの音聞こえてた?』

正直に答えよう

私『うん、聴こえてたニヤリ

上『えぇぇ今までこんな音出しながら

トイレしてたん!?そりゃみんな音姫

使うわ💦 穴があったら入りたい💦ガーン


もう色んな音に驚きショックを受ける上の子

そんな我が子に驚きと戸惑いと困惑と混乱な私

1人じゃ受け止め切れないぃぃぃびっくり不安滝汗