ストマー造設、会社に黙っている訳にはいかず、、上司だけには伝え他の社員には言わないで欲しいとお願いしました。ただし、障害者の雇用は会社として報告が必要で実際に誰が知っていたかは分かりません。私は皆さんに理解してもらう方が働きやすいと勧めましたが、絶対に嫌だと言ってました。プライドだったのでしょうか。臭いがしないように失敗しないように、トイレには頻繁に行ったようです。それでも会社で装具の交換をすることがありました。時間がかかるので周りの方は気付いていたのかもしれません。

障害者の雇用でもお給料は変わらないのは有り難いです。夫は24年勤めた会社が倒産しこの会社に入社して5年で発病、病気になった社員を大切にしてもらえたことに感謝してます。後に障害年金をもらいます(手続が間に合わず私が受け取り)一か月に8万円で非課税です。この時点で受け取れたら助かったと思います。装具の補助は月に9000円です。夫に合う袋にたどり着くまであれこれ試して一つ1000円の袋に決めました。長くて5日、場合に依っては日に2回替えることもあります。指定の業者で購入しますので予備も確保して、他に乾かすパウダーや漏れ防止のパテとテープ、、費用は馬鹿になりません。身体の一部ですから仕方がないです。

 

ストマー造設してからは抗がん剤がアブラキサンになりました。腸閉塞で化学療法をお休みしていたので、眉毛や髪の毛が生えていましたが、あっという間にツルツルです。説明された程の副作用はなく効き目を信じるしかまりません。

 

長時間飛行機に乗るのは心配で行いませんでしたが旅行もできるようなりました。温泉に入れるようにビニールシートを用意しましたが夫は大浴場に入らなかったのです。家族風呂や露天風呂付きのお部屋、ちょっと贅沢のようですが病気に前向きに闘い仕事も熟す夫、ささやかな休息をして欲しかったです。本来であれば子供の学費が終わってからの楽しみでしょうが、私には夫と二人でのんびり旅行をする日が想像出来なかったです。ウチではお父さんの病気は何より優先なのが当たり前でしたので、夫と二人で温泉に行く度に子供達は「冥途の土産ツアー」と、言ってました(笑)

夫は運転が苦でなく、行った場所で目いっぱい回ってくれ私の方が贅沢を楽しませてもらったのかな。

不自由はありましたが、日常生活が普通に送れていました、これが一番です。夫の口癖で「何でも普通でいいんだよ、でも普通は努力が必要だからな~」。お父さんの言う通りです。

胃が無くなり食事をするのも気を使い、ストマー造設で排便に気を使い、、健常者にはスムーズに出来ることです。夫の頑張る力は凄いです、自慢です!

 

ストマー造設から一年後、、ここからが本当の苦しい闘いになりました。次回に続きます