前回の術後経過は順調でした。

転移性の癌であっても、どうにかなると思えてしまうのです。

タキソールが追加されても投薬後暫くすると辛そうな感じはなく

翌日は仕事に行きます。夫も私も転移性癌の勢いを知らなかったのです。

H先生はよく「インターネットでいたずらに調べたりしないことだよ、僕より詳しいからね」納得しましたが、腹膜播種だけは調べてみました。絶望的なことばかりで後悔しました。それからは検索はしませでした。経験者のブログは視ておけば良かったです。

転移の翌年、2013・5

大腸に再々転移です。前回切った所にまた癌細胞、定期検査で分かりました。H先生からもっと強い抗がん剤に変える治療になります。今回は切る選択は与えられません・・・夫はH先生の決定に不安はなかったのです。パクリタキセルでやつけるようです。

今までの化学療法で副作用が少なかったけど今回はそうもいかないと言われました。

数ヶ月での再々転移、ここで私は不安と危機感でいっぱいになりました。夫が辛い治療を頑張るのは想定内です、ずっと病気と向かい合っている夫に何かしたい・夫を喜ばせたい・・・考えました。

夫が憧れているスイス旅行をしようときめました。強い抗がん剤で身体が思うようにならなくなる日がいつか来るのなら、悪くなる前に、この夏なら絶対に大丈夫と大慌てで探しました。質素な夫は驚いていました。我が家の情勢では夢のような計画ですから。夫は母親思いなので、一週間お母さんと過ごすか?スイス旅行か?

正直なもので「お袋には悪いけどスイスに行きたいな」と小さく言いました(笑)

子供にも話をしましたら、「私達も行く!」当たり前ですね。協力してくれて随分と我慢もさせましたから。お財布事情は後にして家族4人でスイス旅行。パスポートの写真撮影には脱毛が始まり髪の毛を触らないよう急いで用意しました。H先生も賛成してくださり抗がん剤の調整もあってお盆にスイス旅行ができました。

行く時には頭髪・眉毛・手足の毛・鼻毛まで、、全て脱毛してました。帽子を被って仕事な出来ないと、無地のバンダナキャップを着けています。ヤフオクで手作りの物を探し、とても助かりました。

脱毛はありましたが、他は大丈夫なのがすごいです。脱毛もしない自信があったようで、抜け始めから一週間でツルツルで、自分一人で片付けをしたのは妻として心が痛いです。お父さんごめんなさい。

9月、様子がいつもと違います。

次回に続きます