新人に最初に伝えること ― 警備の仕事とは何か
先日、2人の新入隊員の教育をしました。
3日間の新任教育です。
教育の最初に、私はいつも同じことを聞きます。
「警備の仕事って、何だと思いますか?」
たいてい返ってくるのは、「交通整理です」「車を止める仕事です」という答え。
間違いではありません。でも、それだけではないと私は思っています。
私が36年やってきて行き着いた答えは、これです。
警備の仕事は、工事をしている人たちと、そこを通る人たち、
両方の安全を守る仕事だということ。
私たちが旗を振るのは、車を止めるためだけではありません。
現場の作業員が安心して作業できること。
ドライバーや歩行者が、迷わず、安全に通り抜けられること。
その間に入るのが、私たちの役目です。
もう1つ、最初に必ず伝える約束ごとがあります。
分からないことは、その場で聞くこと。
無理だと思ったら、無理だと言うこと。
そして、体調が悪い日は隠さないこと。
新人ほど「迷惑をかけたくない」と我慢します。
でも、この仕事で一番危ないのは、無理をして判断が鈍ることです。
大丈夫じゃないときに「大丈夫です」と言う隊員より、
正直に言ってくれる隊員の方が、私は信頼できます。
技術や合図の出し方は、3日間で教えられます。
でも、安全に対する考え方は、最初の3日間で根を張らせるしかない。
だから私は、技術の前に「考え方」を教えます。
次回は、ベテランほど危なくなる「慣れ」の話を書きます。
経験がある人ほど、事故に近づく瞬間があるのです。
カシラ