かって、橋下大阪市長が「数がすべてだ」と発言したことがありますが、いま、この言葉が実感を持って私たちに迫っています。この言葉の底流には戦後の学校教育が関わっているのでしょう。多くの学校が過密なカリキュラムの中で短時間に決めるには教師が一方的に指示するか、多数決によるかです。多数決で決めれば、子どもたちの疑問や異議を封殺できます。その中で私たちは、「多数決」で決めることが「民主主義」で多数が「真理」と考える心性が養成され、それが通奏低音のように浸透し少数意見を無視することにためらいを感じないのではないでしょうか。今からでも学校では、できる限り多数決にたよらないで少数意見も大切にする学校にしたいものです。