5/3/2014 @大阪市中央体育館
つくばvs日本体育大学 ●0-3 (16-25 17-25 23-25

つくば: 10五十嵐 4菊池 1菊池 18加藤 奥村 2浜崎 L22吉野 (途中交代 24白石 7岩田16柳川 13 赤木)

黒鷲最後の日体大戦。
3S目はつくばがリードしては追いつかれ,再びリードしては追いつかれ、逆転されて16-19でリードされ終盤に。田尻のSMで17-19、ここで五十嵐に変わって白石がピンサ~の後衛守備。丸山がブロック18-19ここで日体大のTO。TO明け後、加藤がN山田ブロックで19-19、N緒方のアタックミスで20-19。ネッチかなにかで20-20、丸山のクイックで21-20、丸山に変わった柳川のサーブが大きくアウトで21-21、菊池がブロックされて21-22、加藤のレフトからのクロスをN原が後逸し22-22。N小宮決めて22-23、加藤のレフトからのクロスがワンチとれてなく22-24でマッチポイント。ここでつくばのTO。TO中、加藤は真っすぐベンチに座り一人で塩なめたり水飲んだり首を冷やしたり、何の指示にも加わらず汗をぬぐいながら。その横でチームが集まり決め事の確認をする。TO明けてNのサーブミスで23-24。ここで、白石に変わってた五十嵐が戻り、菊池に変わって赤木イン。

コートには奥村、浜崎、五十嵐、吉野、赤木・・・、サービスは加藤陽一。現役最後のサービスは強すぎも弱い入れてけデモ無いジャンプサーブ・・・ソレが返ってN19が攻撃を決めると、つくばの黒鷲旗、加藤陽一のバレー人生が終わりました。

Nキャプの山田との長い握手と、Nで1人だけ握手しないで逃げるようにコートでたある選手が印象に残りました。
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入れ替え戦出場が叶わなくなった刈谷での2戦そしてこの黒鷲での3戦・・・加藤陽一現役最後5試合黒星でした。彼のバレー人生それ自体がそうであったように、存在が明るければ明るいほど影が濃くみえたというか、この5連敗があってコート上の引退セレモニーがひときは明るいものに映った気がしました。

リーグ中も替え選手がほぼいないという厳しいチーム事情でも、リーグ終盤まで首位のつくばには、刈谷一日目のエース瀧澤の怪我は悪夢と呼ぶ以外に思いつかない出来事でした。黒鷲前に主治医、つくばのドクターとも出場許可は「一応」出したそうですが、チームは選手としての将来に最大限気を使うetc選択というを。黒鷲のライブツィートでも、「誰か加藤に代わって」との叫びも。でもサーブで攻めてくるチームに対峙するとき他に交代の駒はなかったのです。南菊池柳川にレセプションの一枚を任せるのは危険すぎた(?)。だからと言って瀧澤を、実践からひと月遠ざかって、試合形式の練習もしていない中で、無理に出す選択はなかったのでしょう。彼があまりに出たく、前のめり込みすぎていたので出さないと決めた・・・とも。

かくして、おそらくJT時代以来の5連敗という結果で加藤陽一は引退しました。でも、自分の為に最後は勝って終わりたかったとはみじんも考えていないでしょう(他の選手たちは勝って終わらせたかったようですが)、自分の力不足で勝たせられなかった「ごめん」という気持ちだけ。そして、だから尚更「引退」という決断は間違いなかったと感じられたのではないでしょうか。

加藤陽一の引退セレモニー中の長い長いサイン間に、色々聞いたところによると、日体大戦の第3セットは、どうやら誰が何と言おうと「加藤さんにあげよう」とチームで決めたっぽいの。勝ってもトーナメント進出はもうなかった訳ですし。「加藤が呼びすぎ」でも「浜崎があげすぎ」でもなく、チームがとことん打たせるという決め、その結果を「受け止めます」「受け止めてください」というチームの総意 (実際、このセットのTO、加藤さんは塩舐めたり体冷やしたりで輪に加わることは少なかった)。替えが居なくて3日間出ずっぱりで疲れたまっていようがなんだろうが、とにかく引っ張ってきた人にケリつけてもらおうという、チームの優しさと厳しさ。つくばでだから出来た終わり方。学生相手に負けては・・・と正直思わなくもなかったけれど、あれでいいのだ!と私個人も全部を収めることが出来ました。何たる「加藤至上主義」合格!これまでも、良くても悪くも、キャプテンが誰だろうが、監督が彼じゃなくても、なんとなく責任はいつも加藤だったんだから。

他の会場に居た選手はそんな彼のことどう見たんでしょう・・・ってことはもうどうでもいいです。スゴイと思う人は思えばいいし、最後はびみょう~と思った人がいればそれもあり。一つ聞きたいのは彼ほど「燃え尽きるまでプレーする覚悟ってしたてる?」「そもそも、バレーが好きでも、ここまで馬鹿になってやりつづけたい(やりつづけるつもりは)?」もし無いなら、彼のような姿は共感しないかもしれないけど、バレーが好きでやってるなら、出来るか出来ないかは別に、加藤陽一の最後は、一つの理想型だったのではないでしょうか。

引退発表があちらこちらでなさてる今、引き際のケリのつけ方の難しさを感じました。