『わらやき屋』で土佐を喰らう!
先月、アジアの後輩達が帰国して来た時に「食事に連れてゆくけど、何が食べたい?」と誘うと、口を揃えて「魚料理をお願いします!」と言ってきた。いい機会なので、久しぶりの新規開拓をしようと自慢のぐるナビ力を発揮して、これだ!と行き着いたのがこのお店である。鮮度の高い食材を“藁焼き”にした香ばしい香りと風味が絶品で、舌の肥えた彼らにも「うまいっスねぇー」を連発させた。特に看板料理である「土佐カツオのたたき」と「炙り鯖棒寿司」の味と肉厚からくる食感は自分自身も忘れられず、ホワイトデーを翌日に控えたおとといの晩、部下の女性3人を連れての来店となったわけである。 「よーさぁーこーい よーさぁーこーい」 ある意味定例となっているここ数ヶ月の職場での不満や愚痴聞きも、さすがに美味しい料理の前では影を潜め、彼女ら本来のご機嫌な笑顔に戻る。ムード的にも話題は仕事から離した方がいいなと思い、ほぼ社内恋愛が公認となっているS子にその進捗を聞く。「それがですね。なかなか最後の踏ん切りをつけてくれないんですよ。。。」今年でゾロ目を迎えるS子は、まだまだ20代でも通用するルックスだし、スレンダーな体型と愛嬌のある瞳に、社内での人気も低くはない。「なんかさあ、彼の方に安心感みたいなものが根付いちゃってるんじゃないの?もうちょっと、危機感というか、ポーズでいいから“ほっといたら知らないよ”的な牽制みたいなものが必要なんじゃないの?」「そうですよ。いつも同じフロアにいて、生活スタイルみたいなものが見えすぎちゃってるから、ヤキモチ一つも出てこないんですよ」と後輩A子。「そうなのかなあ?」「そういう決断一つもそうだけど、なんか最近の若い連中は恋愛とかSEXとかにガツガツしてないよね。俺らの頃は、Hするという最終到達点に向けて、ありとあらゆる努力をしたけどね。なんか冷めてるというか?欲しくないというか?」「そうです!そうです! そんなに自分のこと好きではないのかな?って不安になっちゃいます。」(S子)「私もそう思います。だから同年代の男の子には興味ありません。お付き合いするなら、ずっと年上か外人ですね」留学経験もあり、英語も堪能なA子が続く。「外人はともかく、だから俺らおじさん達の需要が増えてくるんだよなあ。まあ本気の恋愛はともかくとして、銀座の姐ちゃんなんかに重宝がられる?のもわかる気がするわ」 「よーさぁーこーい よーさぁーこーい」店内の席の配置がゆったりと取られていて、それぞれの客がじっくり話ができるのも、この店の魅力である。また店員さん等のレスポンスもよいので、酒やつまみのリズムもついつい上がってしまう。今晩はなかったけれど、来店客の飲み食いがある程度落ち着いてきた20時半頃には、当日の当番?が音頭を取り、客も含めた全員での「よさこい節」の合唱サービスもあり、一本筋の通った「土佐」の演出はなかなか好感度が高い。ところでその「よさこい節」、以前からこれって男色系の坊さん(女装のはしり)の唄なの?って勝手に思っていて、この機に調べてみたら失敬失敬。実は恋愛を禁じられたお坊さんが、それでも恋してしまった町娘のために思い切ってかんざしを買っていた様子が、面白おかしく評判になってしまったというロマンスの唄だったのね。どうしてどうして、男気溢れる立派な行動力ではないですか。S子の彼氏も含めた、今の若い連中に見習ってもらいたいね 「土佐ぁのぉー 高知のぉ はりまや橋ぃで 坊さんかんざし買うぅを見ぃた」 「よーさぁーこーい よーさぁーこーい」