カマ子です。




かなり、気持ちが落ち着いたので

ようやく書けます。




それは、ある日のことでした。




用事があり、県内のどこかへ

電車で移動することに。

揺られて目的地に着いた途端にそれは起きました




タイトル通り…




荒くれ者に出会ってしまった



のです。

まぁ、濁して書いてますが

変質者、暴漢みたいなもんです




何か独り言を呟きながら

フラフラ歩いてる女性がいました

目が合った瞬間…




私めがけて突進してきました



そして…

迷うことなく、私の右胸の上の方に




握り拳を、ダン!と1発!!!



駅の構内、一瞬、静まり返りました

しかしながら、私が出血したわけでもなければ

悲鳴もあげなかったので

数秒の沈黙の後、また再び日常の風景に戻りました




悲鳴を上げる隙もありませんでした




怖いより、ヤバっ!が先で

ダン!の瞬間は驚きというか





何が起きたか理解できない



しかし、胸には

拳だとは考えられない、鈍い痛みがありました




拳の中を開かせたわけではないのですが

想像がつきました

握り拳のなか。

親指と人差し指の隙間に

あれは…




鍵の先端が仕込まれていたと思います




案の定、トイレに駆け込み

恐る恐る胸を見ると




すでに、内出血になっていました



駅員を呼ぶことも

騒ぎ立てることもしなかった私は

もしかしたら最善の行動ではなかったかもしれない




でも、でもね。




すごく怖かった

後から後から怖さが出てきた



アレが刃物だったら…



何度もされていたら…



馬乗りになられていたら…



トイレの中で

あんなに声を殺して泣いたのは初めてでした




痴漢ならいい

変質者ならいい

怪我をしなかったならいい




そんなこと思ったことはないけれど

もし、幼い子が被害に遭っていたら

もし、パニックになっていたら




何が起きても、たとえアラフィフの私でも

怖さに上下もなければ

犯罪や暴行のレベルの差でもない

悲しいもんは悲しいし

痛いもんは痛いし

怖いもんは怖いのだ




こうして、トラウマが出来上がるんだなと感じた




帰宅してしばらく放心状態だった




家族にも言えなかった




然るべき措置を取らないことを責められたら

寄り添ってもらえなかったら

色々と考えてしまい

何も言葉にできなかった




19歳の時の痴漢を思い出した




あの時も何もできなかった




翌日、短大の同級生に話したら

それで済んでよかったじゃん!

と言われたのを思い出した




あの時から私は

助けを求めるのが苦手になったのかな




大した用事はなかったけど

夕方、勤務先に行った




忙しい日だったけど

手を止めて話をしてくれて

本当は言うつもりもなかったけど

ポツポツと言葉にできた




何にも怖くないふりして

腹立つやろー?ビックリしたんよ!

なんて言ってたけど




言えたことで、本当はホッとしていた




寄り添ってくれるような

返事を期待していたわけじゃないけど

ただ、その日のうちに話せてよかった




ようやく、今日。

そのアザが消えた




だけど痛みは消えない




怖さも消えない




そんな私が、誰かにできるのは

心や体の痛みに寄り添うことぐらいだけど




ただ、聞いてもらえただけでホッとした

その記憶と感覚だけは忘れたくない