…在りし日の父
仕事から帰るやいなや
台所に向かい
コップ酒を
きゅっと一杯
「あー」と
声がもれる
おもむろに
冷蔵庫から
鰹のタタキを取り出し
二、三枚切り分ける
そんな父のそばを
うろちょろ
鍵っ子だった私は
父が帰って来たことが
嬉しくてしかたないのだ
「食べて見るか?」
「うん」
口に入れると
なんだか
こげ臭いような
「うわー、食べれないよー」
「はっはっは」
一杯のコップ酒を呑み干し
「さあ、晩ごはんなんにするがな」
共働きの両親だった
父は
座る間もなく畑に向かう
「なす🍆でもいだめるが」
鍋の中では
モツがぐつぐつ音を立てている
父が味見させてくれた肴
しめ鯖、ナマコ
塩辛、
ホヤとかね…
なんとも
ご機嫌で食べる父が
不思議でならなかったけれど
今夜は
しめ鯖を肴に
至福のひととき(*´꒳`*)
みなさま
今日も一日お疲れさまでした