婆だって
恋もしました



ずっとずっと
昔のこと…















「…しあわせか」





この言葉に

どう答えたら良かったのか…













「雨の物語」


          作詞 作曲   伊勢正三






化粧する君の  その背中がとても

小さく見えて  しかたないから

僕はまだ君を  愛しているんだろう

そんなことふと思いながら

窓の外は雨   雨が降ってる

物語の終りに

こんな雨の日  似合いすぎてる














「俺達…

    もう無理だろ」




そう吐き捨て

彼は店を出た…




後ろ姿を



ただ  ただ



見つめていた















無音の静粛





何も感じない


何も見えない


何も聞こえない














雨の中



私は歩き出した…















それで


終わるはずが…  笑



彼は走って戻って来た



「何やってんだよ

    風邪ひくだろ」



私を抱き寄せた



タクシーを止めて


押し込んだ…















数年後…





思いがけず出会った彼に

言われた言葉




「しあわせか」







雨の夜…



ふと思い出す







あの時は


何も言えなかったけれど





今なら言える





しあわせです

と…

















あなたも

しあわせですか…