前号では、現実支払い価格が関税評価の基本であることを解説しました。
この価格は、輸出入の当事者間での決済金額だけを見るのではなく、いろんなバリュエーションがありますが、この掘り下げはまたの機会とします。

 課税価格=「現実支払い価格」+「加算要素」です。この「加算要素」とは、関税定率法第4条第一項第1号から第5号に規定されているものを言います。
 
つまり、現実支払い価格でもなく、加算要素でもない経費は、課税価格に入りません。だから、この方程式をしっかり、見につけることが大切です。

  では、加算要素とはどんなものでしょう?典型的な加算要素は、同法4条1項一号に規定されている日本に到着するまでの運賃や保険料です。

 課税価格がCIFであることはご承知ですね。例えば、取引がFOB契約の時は、現実支払い価格にはIとF、つまり運賃・保険が入っていませんので、この運賃などを加算要素として、プラスして課税価格を計算します。

 繰り返しますが、課税価格=「現実支払い価格」+「加算要素」です。

何が加算要素であるかは、前述の法律の規定振りをマスターするしかありませんが、大まかには、輸入取引される品物の製造の原価になるようなものや、普通なら輸出者が負担するような費用を、輸入者側が負担していれば、その部分を加算することになる可能性が高いと理解しておけばいいでしょう。
 
皆さんが通関業者に勤めておられるとして、輸入者にとって税関の事後調査をうけるということはそれなりに身構える事柄ですが、課税価格についてしっかりした知識のある通関士が相談役になれれば、信頼されると思います。 

やや脱線しますが、輸入会社が、税関の事後調査を受けて、納税が不足していると言われた時には、その指摘されている経費が現実支払い価格になるのか、加算要素になるのかをよく考えて、納得できなければ調査職員にどのように考えるのか、よく質せばいいでしょう。

かずさんは、少し風邪気味で、パブロン・ゴールドとドリンクで対処中です。今週は、アフター5が忙しく体調を崩したくないな~。