『最近、奥さんは夜中もちゃんと家にいるの』
『仕事に出ちゃうとわからんけどな。
この前、ちょっと用事があって電話したら出なかったんだよな。』
『寝ちゃってたんじゃない』
『本人もそう言ってたわ。』
そんな話をした2~3日後、
いつものように夜中、ジャイアンから電話。
『茶々さ、今から言う番号に電話してみてくれ』
『ジャイアンのお家以外だったらいいよ。』
『頼むわ。なんか気になってしょうがないんだわ。
間違い電話を装って電話してみてくれよ。』
『ヤダ
奥さん出たらどうするの』
『間違えました、ごめんなさい、って切ればいいだろ』
『じゃあ・・・・・出なかったらどうすればいいの』
『ココからまだ何時間も帰れないからおふくろに見に行って貰うから。』
『じゃあ、最初からお義母さんに頼めばいいじゃん。』
『タダでさえも認めてないって言ってるのに、
これで電話に出なかったらジュン連れて出てこいて大変な騒ぎになるから。』
ジャイアンが自分で電話すれば早いのに・・・
電話に出なかった時に、自分で歯止めが効かなくなるのが
怖いのかな・・・
こんなこと私にお願いして、
私の気持ち考えたことあるのかな・・・・・
『もしもよ・・・もしも奥さん出かけててジュンちゃん一人で置き去りにされてたら
私が電話したことによって電話の音でびっくりして起きちゃったらどうするの』
『それでも、一人で置き去りにされてないのがわかった方がいい。
気になって安心できないんだ。
茶々、お願いだから電話してみてくれ』
『イヤだ。』
つづく