いつものように夜中近くにジャイアンからの電話がかかって来たんだけど
この日は、いつもと様子が違った・・・・
『茶々 指輪、無くした
』
『もしもし 指輪
何の指輪
』
ジャイアンは、アクセサリー類をつけるのが嫌い。
時計もしない。
もちろん結婚指輪もしてない。
指輪・・・・・・・
『もしかして、おばあちゃんの形見の』
ジャイアンは、おばぁちゃんっ子。
大好きなおばぁちゃんは、家の前の道を渡っている時に
交通事故にあって亡くなったの。
その時のジャイアン、事故を起こしたトラックの運転手を
殺しかねない勢いで、
その後、見てられないぐらい落ち込んで大変だった・・・・
形見分けの時に、おばあちゃんがいつも肌身離さず着けていた指輪を貰って
それをチェーンに通して、お守り代わりにいつも身につけていたの。
『くっそ~~~~
チェーンをちぎられて、その拍子にどっか飛んでったんだよな。
イライラする
どこだ~~~~』
『ちょっと落ち着いてよ
どうしてチェーンがちぎれるの
今どこ』
つづく