『もしもし、高速道路上で前の車にぶつかったんですけど・・・
ぶつけられたんならまだしも、お客さん乗せてるのに前の車にぶつかるなんて
あり得ないんですけど。
事故処理にどれだけ時間かかりますか
日本から友達来てて、こんなところで時間とってる場合じゃないんですよ
私達は一体どうしたらいいんですか』
『運転手に至急確認して折り返します』
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『運転手に確認したらたいしたことない事故だからこのままで大丈夫だってことです。』
『は
高速でノーブレーキで前の車にぶつかって大したことないって、あり得ない
車も運転手もそのままですか
運転手さん、さっきから何回も急ブレーキ踏んでるので
まずは運転手さんの体調確認してください。
またぶつけられても困るんですけど。
それから、事故処理1時間で終わるってことですけど10時間にそれ含まれます
私達の責任じゃないのに時間削られるのは納得がいかない。
費用も 全額 そのまま払わないといけませんか』
『え~と、もう一度会社に確認します』
『そうして下さい。』
至って冷静に、怖いぐらいフツ~に自分の要求だけ伝えて・・・・5分後、担当者から
『車も運転手も世界遺産まわっている間に変更します。
時間も10時間越えてなんら問題はありません。
それと今回の費用は 無料 とさせていただきます。』
『わかりました。』
『あと、ホテルの方に伺いますので
到着時間は何時に予定されてますか』
『事故処理終わらないと時間なんてわからないですよね
ホテルに何しに来るんですか』
『なにしに・・・・
お詫びと体調確認に伺います。』
『そう言うことならわかりました。』
切って
『ムフ
タダになっちゃった~
でも、いいよね 私からタダにしてくれ、なんて一言も言ってないしね。
少し、割り引いてもらえればラッキーと思ったけどタダとはね~
まぁ、でも更に後ろの車に追突されてたら私達、今頃救急車で病院だからね。
いいよね~これぐらい』
『茶々 怖いわ
』
『え この感覚おかしい
この国は言ったもん勝ちだから、とにかく自分の要求は言わないと』
『そうだよね~
ケガなかったからいいけどココ高速だもんね
ちょっと車の写真、撮ってこよ~』
『そうだよ~
首が痛いのは爆睡してたせいだと思うしね
それはそうと、車の写真はどうするの』
『こんなことフツ~ないんでしょ。
日本に帰ってみんなに見せるわ~』
織姫も織姫だね~
でもね、こう言う交渉の仕方とかね、ジャイアンに似て来てないと思う私
や・く・ざチックじゃないよね~
日本に帰っても大丈夫だよね~