お酒が太るというのは『糖質』と『中性脂肪の増加』が原因と言われる。
糖質が含まれるお酒。飲み過ぎれば太ります。またアルコールを分解する過程で中性脂肪の合成が促される為、飲んだ量に比例して中性脂肪も増えていきます。
ところがアルコール依存症者には、ガリガリに痩せて栄養失調状態というのも多く見られます。
私の母もそうでした。
お酒を飲むと食べなくなるんです。お酒だけで胃を満たし、食べずに酒を飲むという極端な食生活が何日にも及び、とくにビタミンの欠乏で末梢神経に異常をきたします。
また離脱症状が起きると、吐き気、下痢で食べ物が受けつけなくなる。トイレに駆け込み出られない。
母はいつも這うようにトイレから出てきたものです。
そしてぐったり、げっそりしていき、体重は減っていく一方でした。
お酒を止めると食欲が出てきて、体重が少し回復する。むしろお酒を飲まない間は口寂しいのか、炭酸飲料と甘いものなどを常に欲しがっていました。
そして何気なくまたお酒を飲む。。。。
食べない、吐く、トイレに籠る、の繰り返しでした。
母は若い頃は割とぽっちゃりとした体形でした。
アルコール肝炎で依存症だと診断された頃には20キロは体重が減り、ガリガリで力が入らず、ひっくり返っては怪我をする。そんな状態でした。
女性のアルコール依存症者は摂食障害が重複しやすいそうです。
特に若い女性の場合、高い確率でアルコール依存症者は摂食障害を重複すると言われています。
アルコール依存症と摂食障害が重複した場合、低栄養や臓器障害から身体的に危機的な状況に陥る事があります。
特に重複している患者は死亡率、自殺率が高く、アメリカでは全てのアルコール依存症患者に摂食障害のスクリーニングを行う事が推奨されているそう。
食べるって生きる上で絶対に必要な事ですよね。
その食べ物よりもお酒が優先されて摂取されている状態。
脳がアルコールに支配され、生きる事よりも死に近いほうを選んでいる状態。
アルコール依存症は恐ろしい病気です。