職員数101人以上の医療機関などの事業主に対し、子育て中の短時間勤務制度の導入を義務付ける改正育児・介護休業法の6月の施行に向け、各病院の労働環境の整備が進む中、看護職員の「短時間正職員制度」への認知度が全体の38.7%にすぎないことが、日本看護協会(日看協)が昨年秋に行った実態調査で明らかになった。このうち20-24歳は17.3%、25-29歳29.3%で、子育てや出産を控える若年層の認知度が低い現状が浮き彫りとなった。日看協では、「今後、若年層が制度を活用して看護職として働き続けられる環境整備を目指して、制度の整備促進と周知に取り組んでいく」としている。

 調査は昨年10月、日看協会員の看護職員(保健師、助産師、看護師、准看護師など)のうち、層化無作為抽出した1万2311人を対象に実施。調査票を個人に郵送・配布した結果、4815人から有効回答を得た。回答者の9割以上が女性で、年齢は20-30歳代が過半数を占めた。また、職業別では看護師が8割以上で、勤務場所の大半が病院だった。

 全体から離職中などを除いた4725人に対し、短時間正職員制度を知っているか聞いたところ、「知らなかった」が44.3%と最多で、「知っていた」は38.7%、その他は「無回答」だった。これを年齢別に見ると、「知らなかった」の割合が最も高かったのは20-24歳(69.7%)で、以下は25-29歳(58.3%)、30-34歳(47.2%)などの順となり、年齢層が低くなるほど割合が高くなった。
 一方、現職場での短時間正職員制度の現状については、制度が「導入されていない」が40.3%だったのに対し、「導入されている」と回答したのは15.4%。その他は「分からない」「無回答」だった。


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