夢を叶えても忘れる | ビジネスで失敗しまくっていた僕が、2ヶ月で借金0にしてフカヒレの姿煮をいつでも食べられるようになった方法

夢を叶えても忘れる

私は会社勤めしていた頃、ある夢(理想)を描いていました。

その夢とは……

 


「好きなときに起きて、好きなときに働いて、好きなことを好きなだけする生活がしたいなあ」

 


というものです。

 


会社勤めしていた頃の私は慢性的な寝不足で、いつも疲れていて、仕事に追われていました。「この仕事を期限内に終わらせることができるかな……」とドキドキしながら、いつも緊張感いっぱいで多大なストレスを感じながら働いていたように記憶しています。

 


プライベートの楽しみはほぼゼロ、と言ってもいいくらい。彼女とデートする日だけが生きがいでしたが、それ以外は「やりたいことがいっぱいあるのにほとんどできていない状態」でフラストレーションをためこんでいました。

 


だから当時の私は将来の夢を描いていたのです。

 


「好きなときに起きて、好きなときに働いて、好きなことを好きなだけする生活がしたいなあ」

 


と。

 


その夢が今叶っていることを今日思い出し、愕然としました。

 


「夢が叶ったこと」に驚いたわけではありません。

「夢が叶ったことをいつのまにか忘れている自分」に驚いたのです。

 


私が会社勤めしていた頃に描いた夢は、もう、ずいぶんと前から叶っています。無名のままで年収3,000万円を超えると前述の理想(夢)はほぼ完璧に叶ってしまいますから、私はずいぶんと前に理想(夢)を叶えているのです。

 


でも、その「夢が叶っている事実」をいつのまにか忘れていました。

 


「昔の自分」が「今の私の生活」を体験したら、きっと涙を流すほど感動して喜ぶことでしょう。それなのに、私は今の生活が当たり前のようになっていて、その感動や喜びを忘れていました。

 


感動や喜びを忘れていた自分を責めているわけではありません。苦労している人達が多い世の中でこんなにも理想的な生活ができていることに罪悪感のようなものを感じているわけでもありません。

 


私が私自身を責めるとしたら、今の日本人全員を責めることもできるでしょう。世界的に見ればものすごく豊かな国である日本で生活できていて、そのことは貧しい国の人達から見れば夢のようなことなのに、その「夢が叶った状態」を忘れている日本人がほとんどですから。

 


罪悪感に関しても同様。私が私の今の生活に罪悪感を抱くなら、日本人全員が罪悪感を抱いたほうがいいでしょう。世界にはまだまだ苦しい環境で生活している人達が大勢いるのですから。

 


日本人全員に「自分を責めること」や「罪悪感」を押しつけることはしないように、私は必要以上に今の自分を責めることはしませんし、必要以上に罪悪感を抱くつもりもありません。だからといって感謝の気持ちを忘れるわけでもなく、そこはバランスを大切にしています。

 


私がここでお伝えしたいことは「夢が叶った後の忘却による幸福不感症」についてです。

 


おそらくですが、あなたは少年少女だった頃の夢を今叶えているはずです。

 


例えば、子供の頃に「好きなだけお菓子を食べたい!!」と夢見ていたとしますよね?

 


その夢は今叶っているはずです。大人の経済力があればコンビニでいくらでもお菓子が買えるでしょうから、あなたは子供の頃の夢を叶えている(叶えることができる)はずなのです。

 


でも、その夢を叶えている今、涙を流すほど感動しますか?

飛び跳ねるくらい喜びますか?

 


そこまで感動したり喜んだりしませんよね。あなたはずいぶんと前から「少年少女の頃の夢」を叶えているのに、いつのまにかそれが当たり前になっていて「夢が叶ったこと」を忘れて「幸福の不感症」になっているのです。

 


それと同じことが「今あなたが夢見ていること」でも起きる、ということです。

 


今のあなたが夢見ていることも、将来「いつのまにか」叶っています。あなたがいつのまにかお菓子を好きなだけ買えるようになったように、いつのまにか自分がしたいことができるようになっているのです。

 


だから、普通に生活していると忘却してしまうでしょう。涙を流すほど感動して喜ぶほどの出来事が続いているのに、それが“ありふれた日常”になってきて、目の前にある「夢が叶った状態」が見えてなくなってしまう(忘れてしまう)のです。

 


このメカニズムを意識せずに生きていくと「幸せ」を感じないまま人生が進んでしまいます。どんなにお金持ちになっても、どんなに高い社会的地位を得ても、肝心の幸せがうまく感じられないまま時が経ち、「表面的には成功者だけど中身は失敗者の人生」になってしまうのです。

 


幸せに生きられるかどうかは、コツです。

 


コツをつかんでいるかどうかで人生が幸せになるかどうかが決まるところがあります。

 


あなたは、そのコツをどれくらいつかんでいるでしょう?