武豊騎手の日記.コラムより
滅多にない珍しいシチュエーションでした
先週のセントウルステークスは、サマースプリントシリーズの最終戦でもありました。ウリウリが勝てば逆転優勝で、それ以外の馬が勝てばシリーズ２勝のベルカントが逃げ切りという構図。ファンの皆さんはそういう事情も踏まえてウリウリを１番人気に支持していたのかもしれませんね。
ベルカントが優勝となると、それに貢献したミルコ・デムーロとボクが賞金の分け前にありつくわけで、実は密かに燃えていました。騎乗していたバーバラは、非常にうまいレースで頑張ってくれて、勝利を意識できる手応え。そのまま勝ちきっていれば、いろんな意味での自力優勝となったわけですが、最後が少しだけ甘くなって３番手まで。ウリウリが伸びてきたのは知っていましたから、ゴール前は心の中でアクティブミノルを応援してしまいました。これは滅多にない珍しいシチュエーションでした。
結果は皆さんはご存じの通りです。セントウルＳには乗っていなかったミルコが、「コウタ大好き！」と藤岡康太騎手に抱きついていましたが、同じ立場でしたから気持ちはよくわかりました。また、それ以上に、的中がたった１票しかなかったWIN５を的中させた方は、コウタが大好きになったことでしょう。３億９５６６万３７３０円という払い戻しですから、まさに神の領域ですよね。
今週は、秋華賞トライアルに相応しい豪華メンバーが揃ったローズＳです。ボクが騎乗するトーセンビクトリーは春の時点ではただの１勝馬。夏競馬で２連勝を積んで、格上に挑戦するというわけです。とはいえ、血統は超一流ですから天井に当たったのでは？ という心配は要りません。オークス馬や桜花賞馬が相手ですが、臆せずに戦うつもりです。このへんで重賞３００勝を決めておきたい、と言わなくてもいいことまで言ってしまいましょうか。ご期待ください。
ついに、重賞300勝達成か？
久しぶりに、この文句が出ました。
連対のシグナルです。