誰しも程度の差こそあれ持っている地域間格差への偏見やこだわりを、揶揄したり、面白がったりして題材にするというのは、小劇場での演劇や、漫才などのネタとしてはよくあるものの、本篇で見せるには相当に作り込まないと鑑賞に堪えなくなってしまうのではないか、と普通は考える。
ありふれた設定からとんでもない話に展開させるのは比較的やさしいが、あり得ない、とんでもない設定から常識的結末に収斂させるのは難しい。
壮大にはじけ飛び、浮世離れすればするほど、現実に立ち戻った時に笑いに昇華して、とんでもないホラ話を楽しめる。
現実を踏まえた豊かな発想が、他愛もないストーリーに奥行きを与え、振幅が増し、確かではないが不確かでもないリアリティに思わず納得する。
町の名前を見て笑ってしまったが、地名にはイメージがこびりついている。