


第1試合は、地力に勝る常総学院が、2回に1点を先制し、4回に追いつかれたあと、「外寄りの変化球に的を絞ってセンター中心に転がす」という指示が功を奏し、一挙4点を挙げ、優位に試合を進め、そのまま5-1で押し切りましたが、水戸商業の左腕エースの135km前後のカウントを取りにくるストレートを狙わず、わざわざ外角低めの変化球を打って行く作戦にはいささか疑問を感じ、そのために気のないスイングで三振したり、中途半端な振り方で体勢を崩してしまったりして、やはり早いカウントからストレートを弾き返して行けば、もっと点が取れたはずであり、さらには、投手が複数いるにもかかわらず、2年生投手を完投させたのも、采配にかなり問題があったように思えました。
第2試合は、3回裏に守備の乱れから2点を与えてしまったものの、4回表にすかさず連打で3点を挙げ、逆転、その後も思い切りのいいスイングで2本塁打を含め、合計8点を奪い、最終回、霞ヶ浦に追いすがられながらも、8-5で逃げ切り、2年連続の決勝進出を果たしました。
「送りバントはしない」という方針は明確であり、「ストレートを強振して外野に飛ばす」という指導がが行き届いて、1番から9番まで迫力のある打線は全国レベルに達していて、「多少の失点は猛打で取り戻す」スケールの大きな野球は、いまの流れに沿った戦術で、昨年の甲子園出場によって得た全国レベルでの戦い方は、試合に活かされ、確かな実力を蓄えたようでした。
常総学院―土浦日大の決勝は、6-1で土浦日大が快勝しましたが、U-15の日本代表などポテンシャルの高い選手を揃える常総学院が、かつてのように甲子園に連続して出られないのには、育成力と指導力に問題があり、選手の力を最大限に引き出せない戦術のつたなさも一因であって、この準決勝と決勝において如実に表れたのは、的確な指示を受けて躍動した土浦日大の選手と、迷いが吹っ切れずになすすべもなく普段通りの力を発揮できなかった常総学院の選手との違いであって、選手の起用に関しても、準決勝と決勝を連投させる予定であったのであれば、準決勝は継投していなければならなかったはずであり、春の関東大会で猛打で東海大相模などを打ち破って準優勝していながら、上積みがまったくなく、守備においても修正が見られず、組み合わせに恵まれて決勝まで勝ち上がれたものの、チームに勢いがつけられなかった采配は、「甲子園に呼ばれないチーム」の典型であり、勝敗を分けたのは、明確な方針を打ち出し、迷いなく試合に臨み、強敵相手でも実力を存分に発揮できるチームづくりが見事だった土浦日大の監督との力量の差と言えそうです。