


そもそも、好きで見て回っているだけなので、国立であろうと、私立であろうと、展示に一貫したテーマが流れ、展示品に見ごたえがあれば、大いに満足できるのであって、国立と名乗る以上は、研究の最先端にあり、情報を常に更新し、新しい視点を与えてくれるだろうという期待を持って訪れるわけで、十年一日の如くの展示であるならば、田舎の郷土歴史館と何ら変わらなくなってしまいます。
質と量に関しては、東京が抜きん出ていて、さすがは日本の首都にある国立博物館であって、圧倒的な所蔵品に気圧されますが、一日かけて、じっくり見て回れば、中学や高校で習ったことがらがよみがえり、ところどころに教科書に載っていたことを思い出し、学識の高い人たちを除いて、たいがいは「もっと勉強しておけばよかった」と後悔しつつ、いまからでも遅くない、と考えるか、博物館をあとにした瞬間に、きれいさっぱり忘れ去るかはその人の性分によるとしても、人間が幾時代にもわたって、精魂傾けて作りつづけてきた「モノ」を実際に見るのは感慨深いはずであって、何かしらの感銘を受けるはずです。
奈良といえば正倉院展ですが、仏像も桁違いのコレクションであって、個人的に一番行きたい博物館で、行くたびに心に響く鑿の音が聞こえてきます。
京都と九州にも行き、とりあえず制覇をしただけに過ぎませんが、これからも立ち寄る予定でいて、ひまと旅費さえあればいくらでも楽しめるので、これもまた、ただの「退屈しのぎ」なのかも知れません。