


池泉を掘り直し、築山を戻し、新たに庭石を置き、マツやウメ、シダレザクラ、ソテツ、サツキ、ツゲなどを古絵図から判断して植栽し、大きな手水鉢や雪見灯籠も再現されたようです。
庭園を描いた古絵図は、奥に大きな山々が描かれ、大きな池泉が横たわり、直線的な石橋がかかり、中央にシダレザクラが植えられ、ソテツが彩りを添え、マツやサツキが並んでいて、深山幽谷の趣が漂う風に描かれ、隅に竹垣に囲われた茶室があり、待合も見られますが、茶室と待合は復元されなかったようです。
表御殿の奥向きは、藩主の生活を中心に作られ、参勤交代で国元と江戸とを行き来していた中で、緊張を強いられる日々のうち、何よりもくつろげて、ほっとできる空間でなくてはならなかったはずで、日常にうるおいと活力を与える庭園の存在も大きく、激務からつかの間解き放たれて、さまざまな思いをめぐらせる場であったことと想像します。
まだ復元されたばかりで若々しい庭であることを考慮しても、武家らしい質実剛健な庭で、空間を多く取り入れている点で、禅の思想も感じることができ、やすらぎばかりでなく、思索の庭ともいえそうです。