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千束4丁目は江戸時代から昭和33年まで栄えた新吉原遊郭の中心地、現在は特殊な日帰り温浴施設に形を変えた歓楽街の真っ只中に、ホテル稲本は立地していました。
自動ドアから中に入ると、すぐにフロントが見えましたが、靴を脱いで、スリッパに履き替えて上がるようになっていて、客室管理はパソコンではなく、手書きで行っているようで、少し時間がかかりました。
歯ブラシをつかんで、フロントから出てきた従業員について行くと、奥の木造の建物に入って行き、廊下を進むといくつかの部屋のドアが見え、カギを開けてもらって客室に入ったら、6畳間にすでに布団が敷かれてありました。
土曜の夜とあって、都内のホテルは空室が少なく、残っていても軒並み割高で、地下鉄日比谷線三ノ輪駅から徒歩10分ほどと立地は不便、旅行サイトなどの口コミ情報はほとんどわるいことしか書いてなく、料金もそれほど割安とも思えないながらも予約したのには、「簡易宿泊所からセントレジスまで」と自慢にもならないくだらない経験を声高に主張し、いろいろ見てやろうという意欲だけは満々で、ひどい目に遭わされるのもいとわず、面白がれる性分ゆえ、怖いもの見たさもあったかと思います。
和室6畳に小型冷蔵庫とテレビ、机、座布団があり、あとからしつらえた狭いユニットバスには、湯舟はなくシャワーのみ、となりの部屋の話し声やシャワーを浴びる音が聞こえてきても、さほど気にならず、かなりの量を呑んだ酒の影響もあってか、目が覚めたら9時を回っていて、快適な睡眠もむさぼり、4900円の費用対効果は微妙ながらも、ある程度満足できる滞在となりました。
文化庁の登録有形文化財ではないようですが、ひょっとすると遊郭だった建物かもしれないと思わせる風情のあるつくりで、無断で二階に上がったり、突き当たりまで行ったりと探検してみたところ、骨董品のような人形やステレオが置いてあり、子供の頃に父親に連れられて、知り合いの家に泊まりに行ったかのような錯覚に陥り、時空が少しゆがんだ場所に入り込んでいたようでした。