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東京都美術館で「新印象派 光と色のドラマ」展が開かれていました。
新印象派は、1886年の最後の印象派展に出品された「グランドジャット島の日曜日の午後」(ジョルジュ・スーラ)を端緒とし、光学や色彩理論に基づいて、絵の具を混ぜずに、点で描くことで画面に明るさと輝きをもたらす画期的な手法でした。
絵の具を混ぜ合わせるより、純色を並べて置くことで、離れて見ると、それらが混じり合っているように見える視覚の作用によって、より一層鮮やかな色が得られるというのは、1860年代初めにピエール=オーギュスト・ルノワール、クロード・モネ、フレデリック・バジール、アルフレッド・シスレーの4人が出会った印象派の始まりから行われていたのですが、さらに細かい点描にして、補色をとなりに並べながらも接しさせないことで、全体がやわらかく、調和が取れ、光の動き、きらめきが顕著になった気がします。
会場には、1880年代の印象派、クロード・モネ、カミーユ・ピサロの作品から、1886年新印象派誕生として、ジョルジュ・スーラ、ポール・シニャックなどの作品、新印象派の広がり、移り変わり、さらに強い色彩表現を求めたフォービズム、20世紀の巨匠アンリ・マティスの1905年の作品まで、100数点、時間軸に沿って展示されていました。
筆跡を残さず、光沢のある画面で写実的に描くという、それまでの絵画の手法を打ち破った印象派、電話や印刷の技術が進み、高速鉄道やエッフェル塔の建設という科学の発展を背景に、絵にも科学を持ち込もうとしたのは時代の要請かもしれませんが、いくら色彩理論や点描技法など、科学の知識を詰め込んだからといって、誰もが歴史に残る名画を残せるわけでないのは火を見るより明らかで、そこには画家の卓越した才能とひらめきと努力があったのは間違いないように思えます。