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根津美術館の庭園には、池泉を中心に四席の茶室と薬師堂、天神の飛梅祠、カフェがあり、灯籠や石仏、鬼瓦などがさりげなくも存在感を示しながら置かれて、スギやゴヨウマツ、タケなどの植栽も、繁茂して深山幽谷の趣を呈したり、刈り込まれて整然とした印象を与えたり、まさに一歩百景、茶人ならではのすみずみまで気配りの行き届いたもてなしの庭でした。
石畳の敷かれた庭園内の通路は歩きやすく、歩を止めて見入っても、写真を撮るのにも、安定していて、その上、雰囲気にもなじんでいるのには感服しました。
茶室や待合、露地のつくりも丁寧で、石造物も面白いものが多く、見ごたえがありました。
とくに心引かれたのは、正方形に組んだ大きな石の中心から泉が湧き出し、清流となって池にそそぎ込んでいたり、庭の周縁にあって、三段の滝が曲線を描いて流れ落ちてきたりと、水の流れの趣向で、せわしない日常の垢が洗い流されるような気がしました。
とめどなく流れ去る時間の中で、何かの縁があってまみえるこの一瞬は、一生に一度きり、一期一会は、茶人ならずとも、凡人であっても胸にとどめておきたい心得でもあり、改めて心に響いてきて、心地よい余韻もありました。