


庭園の公開は来春になるようですが、朝香宮邸だけでも見ごたえは充分で、とくに、照明器具やラジエーターカバー、通気口、天井装飾、壁面装飾などの技巧と精度の高いデザインが素晴らしく、心を奪われました。
細部に魂を込め、隅々まで気を使い、全体として端正なデザインは、見れば見るほど味わい深く、機能を果たしながら、それ自体がひとつの世界を形づくり、音楽を奏で、物語を紡いでいるようでした。
もうこれ以上何も加えられない感じがして、ほんとうの豊かさを見るようでもありました。
生活とは、金がほしくて働いて、食べて寝て糞をするだけではないことを思い知らされました。