
恵方とは、歳徳神のいる方向で、毎年変わるらしく、陰陽道によるそうですが、起源については諸説あり、江戸時代に商売繁盛を願って大阪・船場の商家で行われていた風習が元になっていて、一時廃れていたものの、昭和52年に大阪海苔問屋協同組合が道頓堀で「節分の丸かぶり」を取り上げて、「海苔祭り」を開催したことによって復活したようです。
小売業で最初に売場を作ったのが、1989年、広島県のセブンイレブンで、関西で行われていた風習を広めようと考えた店主のアイデア、「恵方巻」と名づけたのはセブンイレブン本部のようで、四半世紀もの間、地道にやってきた甲斐あって、全国的に知られる「行事食」として定着しました。
何となく商売人に乗せられた感もしてきますが、それで職場や家庭で話題に花が咲けば潤いを増しますし、店側にとって、太巻きは何本も食べられるものではないし、1本の単価など知れたもので、その分、ほかの食材は売れなくなるし、店内表示を切り替えたり、チラシに掲載したり、売り上げに対する経費や手間を考えたら、たった1日のイベントとしては効率がいいとは思えず、ましてや大量に仕入れたものの、売れ残ってしまったら目も当てられず、当日は大雪になったり、嵐になったりしないことをひたすら祈るしかないでしょう。
個人的には、まかり間違って反対方向に祈願してしまうと、貧乏神に取りつかれてしまうのではないかと不安に襲われ、方位磁石までは引っ張り出してこないものの、おおまかにこの辺だろうと目星をつけた上で、「世界人類が平和でありますように」と丸かぶりしています。