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石塀小路は、八坂神社から清水寺までの途中にある、下河原通と高台寺通とを結ぶその名の通りの小路です。
元々、円徳院の所有地で、明治時代に納税のため庭園の一部を取り壊し、通り抜けの道を造ったのがはじまりで、外壁だった当時としてはモダンな輸入品の赤レンガが面影を残しているそうです。
大正時代の初め頃、石塀小路はできていて、昭和時代に入って、京都の市電が次々と廃止されることが決まり、石畳を敷きつめたことによって、いまのような風情が醸し出されてきたようです。
東山を舞台にした映画ロケが盛んに行われていた頃に、映画関係者を目当てに旅館や料理店などが建ち並ぶようになり、現在の趣のある小路が訪れる人々を楽しませ、雰囲気のある町並みを大切に保存しようとする意識も高いことが凛とした空気を漂わせているのだと思えてきます。
高台寺側から入っても、下河原通から入っても、右に左に小刻みに折れ曲がり、粋な石塀・板塀の間を迷路にまぎれてしまったかのようにさまよいながら、明らかな日本の風景であり、ここは京都と意識しつつも、いつの時代に迷い込んだのか、流れてくるのは長唄なのか義太夫なのか、歩いてくるのは思わず見とれるような着物姿のぽっくりの音か尻っぱしょりの目つきのわるい岡っ引きなのか、あるいは映画「去年マリエンバードで」のわけのわからないことを一貫して話しかけてくるオヤジにつきまとわれるのではないか、映画「第三の男」のように追われているのではないか、というような錯覚にも陥り、濃密な時間、研ぎ澄まされた感覚が流れ過ぎて行きました。