赤貧洗うが如しの日々であっても、自分の信じる道を歩み続ける、そんな生き方は確かにある。
不得意な仕事は引き受けず、時代にも迎合せず、独自のスタイルを貫き通すことがどれほど困難であったとしても、めげず、へこたれず、貧乏を笑い飛ばすだけの強烈な信念を持ち続けることは並大抵のことではない。
ましてや家族を養うとなったら、手近な収入の道を選んだとしても、周囲は大いに納得するはずだ。
貸本から、週刊漫画誌、TVアニメへと時代は大きく移り変わって、原稿料も飛躍的に増していくことになるのだが、他に類を見ない妖怪漫画の第一人者として、結果として富と名声を得ることになる。
ただ、ほんとうの成功と幸福は、自らの選択した道のりを突き進んだことと、身近に理解者がいたことにあるのだろう。