富士の高嶺と、京都先斗町というマニアックな街というものすごい対比から歌いだす「お座敷小唄」は、聴く人の年代によって受け止め方も変わってくる。
子供のころは、「ぽんと」という意味不明だが響きのいい街の名に、どことなく謎めいた感じを受けたものだ。
オッサンになって、四条から三条にかけて、細い路地を通り抜けた時には、ある種の感慨に打ち震えた。
伝統としきたりとをかたくなに守りながらも、ホレたハレたとあまりにも人間的な感情に揺れる女心を、私が実際に体験することはないけれども、想像するだけで切なくなるようだった。
そのときに、♪すってんたらららった♪というイントロがどこからともなく鳴り響いてきたのは言うまでもない。