近所の自動車整備工場から、仕事の依頼があった。
そこは、以前から、隣県の大手がやってきているのを、私は知っていた。
「私は行きたくないわけではないですが、値段も高いし、お役に立てるかどうか、わかりませんよ」
と電話に答えた。
「いままでのところは、社員が次から次へと辞めて、見てても気の毒そうなんで、あんたにきてもらいたい」
と人間の出来た温厚な社長はいった。
私も、国道などですれ違ったり、コンビニの駐車場などで見かけたりして、すごい過酷な労働をしているなあ、と半ば感心、半ば呆れて、その会社のトラックをながめていた。
かんかん照りの日も、雨の日も風の日も、雪が積もろうが、洪水になろうが、4トン車に目一杯の廃タイヤを、積んだりおろしたり、午前1便、午後1便やっているらしかった。
そこは、けた違いの安さがウリで、地元の業者の半値、私のような零細の4分の3程度で、軒並み営業して、取引先を急拡大していた。
私は、そろばんの合わないことはしたくないので、別の仕事に移り、廃タイヤの収集運搬は、ほとんど開店休業状態だった。
電話の問い合わせがあっても、「安いところありますよー」と、その業者を教えてあげることにしていた。
考えてみれば、当然の理屈だ。
この仕事は、許可が必要なので、県ごとの取得費用がまずかかる。
格安で回収すれば、利益は下がる。
軒並み回るものだから、経費はかさみ、従業員も疲弊する。
ましてや燃料費は上がり、トラックもいたむ。
回収したタイヤを、破砕、中間処理して、セメント工場なり、パルプ工場に運ぶのにも経費はかかる。
機械もたまには壊れるだろうし、運賃も安くはならない。
営業に回る人や、事務の部門の人たちの給料も、当然払わねばならない。
結局のところ、現場の従業員の給与を削るしか、収益の上げようがない。
必然、重労働になり、からだに負担がかかり、いくら丈夫な人でも、最低限、腰痛に悩むことになる。
私を基準にすれば、5倍から10倍も働いている計算になる。
私も、他人より、長時間、たくさん働いてる方なのは、間違いない。
だが、ほんとうに肉体的に厳しい時は、息を抜くことにしている。
からだが壊れてしまっては、元も子もないからだ。
そこの会社とも取引のある同業者が、許可を更新せず、廃業した。
しんどいだけで、うまみがない、といって。
私は許可だけは更新したが、そこの会社と張り合うつもりはまったくない。
別の事業に邁進するのみ。
私の信条は、他人と同じ土俵で相撲を取らない、ということだ。
そこは、以前から、隣県の大手がやってきているのを、私は知っていた。
「私は行きたくないわけではないですが、値段も高いし、お役に立てるかどうか、わかりませんよ」
と電話に答えた。
「いままでのところは、社員が次から次へと辞めて、見てても気の毒そうなんで、あんたにきてもらいたい」
と人間の出来た温厚な社長はいった。
私も、国道などですれ違ったり、コンビニの駐車場などで見かけたりして、すごい過酷な労働をしているなあ、と半ば感心、半ば呆れて、その会社のトラックをながめていた。
かんかん照りの日も、雨の日も風の日も、雪が積もろうが、洪水になろうが、4トン車に目一杯の廃タイヤを、積んだりおろしたり、午前1便、午後1便やっているらしかった。
そこは、けた違いの安さがウリで、地元の業者の半値、私のような零細の4分の3程度で、軒並み営業して、取引先を急拡大していた。
私は、そろばんの合わないことはしたくないので、別の仕事に移り、廃タイヤの収集運搬は、ほとんど開店休業状態だった。
電話の問い合わせがあっても、「安いところありますよー」と、その業者を教えてあげることにしていた。
考えてみれば、当然の理屈だ。
この仕事は、許可が必要なので、県ごとの取得費用がまずかかる。
格安で回収すれば、利益は下がる。
軒並み回るものだから、経費はかさみ、従業員も疲弊する。
ましてや燃料費は上がり、トラックもいたむ。
回収したタイヤを、破砕、中間処理して、セメント工場なり、パルプ工場に運ぶのにも経費はかかる。
機械もたまには壊れるだろうし、運賃も安くはならない。
営業に回る人や、事務の部門の人たちの給料も、当然払わねばならない。
結局のところ、現場の従業員の給与を削るしか、収益の上げようがない。
必然、重労働になり、からだに負担がかかり、いくら丈夫な人でも、最低限、腰痛に悩むことになる。
私を基準にすれば、5倍から10倍も働いている計算になる。
私も、他人より、長時間、たくさん働いてる方なのは、間違いない。
だが、ほんとうに肉体的に厳しい時は、息を抜くことにしている。
からだが壊れてしまっては、元も子もないからだ。
そこの会社とも取引のある同業者が、許可を更新せず、廃業した。
しんどいだけで、うまみがない、といって。
私は許可だけは更新したが、そこの会社と張り合うつもりはまったくない。
別の事業に邁進するのみ。
私の信条は、他人と同じ土俵で相撲を取らない、ということだ。