亡命を拒否されたがため「南」に復讐しようとする男は海賊になった。
ロシアから手に入れた核廃棄物を、台風に乗じて風船で朝鮮半島にまき散らそうと計画する。
何としても阻止しようと、自らの命もかえりみることなく立ち向かう男は、同期の仲間とともに、片道だけの燃料のヘリコプターで、台風さなかの海賊の船に乗り込む作戦を立てるのだが。

一つの国が二つに分断された大きな悲劇の前には、個人の力はあまりにも小さいのだろうか。
「脱北者」の受け入れは1984年からだそうだが、誰もが自由に「脱北」できるわけではない。報道で知る限りだけれど、大きな危険と隣り合わせだ。
平和ボケの日本人には、想像もできないことで、きわめて微妙な問題をはらんだことなのだろう。
この映画の結末は、亡命しようとした一族の、北京・オーストリア領事館で過ごした幸福なひとときが映し出される。
作品の出来不出来以上に、伝えたかったメッセージだと思う。
闘争することなど、誰しも好きでやることではないのだから。
仲良くしたいのに、できないっていうのは、何が原因なんでしょうねえ。