佐藤青南

中公文庫

2023年7月発行

 

はい、シリーズものの3冊目

前回はこちら

 

このシリーズ。

所轄の担当刑事・鳴海桜子が音楽隊志望(ソプラノ)ということで・・

音楽関連の事件がテーマとなっています。

1冊目:連弾;ピアノ協奏曲・ピアニスト

2冊目:人格者;オーケストラ・ヴァイオリニスト

 

そして3冊目の今回は・・

 

吹奏楽! 楽器としてはコルネット? 

(トランペットに近いけど微妙に音色が違う楽器です)

それにしては表紙がフルートなのにも意味があり・・

 

はい、私。中学時代からクラリネットを吹いておりまして。

就職してからオケに入り・・

転勤というか部署ごと引っ越した後は吹奏楽団で・・

一時は2つを掛け持ちしてた時代もあり・・

ま、今はオケも吹奏楽もやってないのですけれどね。

 

そんなこんなで今まで以上に興味深く読みましたよ。

 

プロローグは20年前

ステージ直後の宿舎の場面

北海道のある高校が初めて普門館(吹奏楽の聖地?)の全国大会に参加した後

審査結果は銅賞でも全国大会に出られただけで感無量のみんな

感極まったところに指導者の貝沢に妻から電話が入って・・

中学3年の息子が自殺した・・と。これは飛び降り自殺でした。

 

そして現在。

ロックバンドのメンバーが屋上から落ちて死亡

自殺ではなく殺人と思われて捜査が始まります

いつものように捜査一課の音喜多弦と所轄の鳴海のペア。

 

物語は現在と20年前が交互に語られていきます

例によって鋭い観察と勘で関係者を突き止める鳴海

被害者の高校時代・吹奏楽部に鍵があると考えて・・

北海道は苫小牧に飛びます

 

被害者は普門館に出場できた世代・関係者とは年齢が違い

ちょうど3年離れており接点はなかったはず、なのですが。

 

20年前に何があったのか?

どんな関係があったのか?

今頃になって事件が起きた理由は?

 

などなど・・少しずつ明らかになる過去

 

いや、今回も良かったです。

最後も感動的でした。

鳴海桜子、すごいですね。。

 

 

 

鳴海が舞台となった高校の現在の吹奏楽部の演奏を聴いて・・

鋭い指摘を繰り出すところなどもあり・・

なかなか、でした。

いつも通り食欲は旺盛。ちょっとの酒で絡み酒。。

結局のところ音楽隊には入らず、このまま刑事としてやっていくのかな。

 

次の作品も期待!

音楽好きな方、よろしければ読んでみてくださいませ。

(物足りなかったらすみません)