今から5年前

旅行中の姉夫婦が

交通事故に遇いました

姉は、その日のうちに

緊急手術をすることになり

無事手術が終わったのは

夜の12時近くでした。



事故の次の日

私は母と妹と姉の義母と一緒に

病院へ向かいました。

ナビのない私の車で、知らない道

を走り、高速のジャンクションも

間違えつつやっと病院に着きました。

姉にはすぐ会えなかったので

義兄に事故当時の話を聞きながら

待合室で待つ…

ドラマで見たことあるシーンみたい…




看護士さんが声をかけてくれて

HCUという部屋に入り

姉のベッドへ近づくと

顔や体がひとまわりくらい

膨れたかのように

パンパンで痛々しくて

姉は少し苦しそうに

息をしながら寝ていました。

その姉を見て

既に泣いてる妹はさらに号泣

母の目からは涙がこぼれていました。



姉は、事故の衝撃で

腸がやぶれて、内出血しており

手術で、腸を50cm切ることになり

他にも背骨の2箇所を圧迫骨折

肋骨にもヒビが入っていました。

医師から手術の詳しい説明を聞いて

術後には色々なリスクがあること

手術後10日くらいは

容態が急変する可能性が

高いことも先生から聞き

一瞬現実なのかな?と

クラクラ、フワフワしていました。

そしてその後すごく怖くなりました。



今まで何かあると姉に相談したり

話を聞いてもらっていました。

姉が私の1番の心の支えでした。

その姉が

いなくなってしまうかもしれない

という今まで感じたことのない

とてつもない恐怖…

ショックなのに

色々なことを考えてしまって

涙も出てこない…




その日から

母は姉の近くに居るために

しばらくホテルに泊まることにして

私は、妹と義兄と姉の義母を送るため

地元に帰りました。



夜中、家に着いて

体も心も疲れていて

何をすればいいのかわからず

とりあえず、姉が事故の時に着ていた

服を洗っておこうと

看護士さんがキレイに畳んで

袋に入れておいてくれた

服を取り出しました。



姉の下着の下っ腹の辺りの両側に

大きな血の染みがありました。

あ…シートベルトが食い込んだんだ…

痛かっただろうな…

姉の下着のパンツを持ったまま
ここだけ見られたら、ただの変態! 
姉の事故後初めて泣きました。

姉を助けてくれた全ての人への

感謝で涙が溢れてきて

これから姉がどうになってしまうのか

という不安でも涙が溢れてきましたが

でも、絶対に悪い方には考えたくない

もし、姉がどんな状態になろうと

大丈夫!

生きててくれれば大丈夫!

と自分に言い聞かせることしか

できませんでした。




つづく