ボクらの△マーク⑦『温泉あんま芸者』(1968) | 弱小!名作おバカ映画応援団

ボクらの△マーク⑦『温泉あんま芸者』(1968)


『温泉あんま芸者』(1968)
監督 石井輝男
企画 岡田茂 天尾完次
脚本 石井輝男
出演 吉田輝雄(吉岡先生) 橘ますみ(千代) 三原葉子(富丸) 三島ゆり子(雛奴) 高倉みゆき(雪子) 英美枝(玉栄) 賀川雪絵(蔦子) 應蘭芳(梅子) 小島恵子(すみ) 沢淑子(お徳) 南風夕子(金太郎) 辰巳典子(とんぼ) 工藤奈美(桃子) 渚まり(歌江) 三乃瀬愛(君蝶) 南道郎(武) 芦屋雁之助(黒島) 金子信雄(品川) 沢田浩二(ゾカやん) 上田吉二郎(野毛親分) 南都雄二(横谷先生) 由利徹(和尚)

とある温泉場。あんまをやりつつ芸者家業もこなす富丸たち。勿論アフターサービスつき。

力が入ると屁が出る芸者に、寝ションベンに、処女膜再生。そして、ライバル関係の置屋芸者…こちらは本物の芸者たち。と、大浴場での乱闘…勿論ポロリつき。

とはいえ、ら、らしくねぇ~!石井監督らしくないっす!!この頃、アブノーマルなものを撮ってた石井監督作品と比べると、この作品は普通なので、逆に珍品のように見える…と思ってちょっと調べたら、ちょうど転換期の作品のようですね。このあとから本格的に「異常性愛路線」に向かいます。

まるで牧口雄二監督作品のように、哀愁漂ってます。

あ、そうそう牧口雄二監督作品、来年の二月に続々DVD化されます!

富丸たちのもとに、腹がでかい女が転がり込んでくる。彼女は、産気づき出産するも、赤ちゃん置き去りで男とトンズラ。しかも皆の金品を持ち逃げのオマケつき。

だが、持ち逃げしたのには訳がある。その訳に同情した皆は許してやるのだが、男は逮捕。つれてかれる男は振り向き、

「私、元々焼きいもやなんです。何も芸は出来ませんが、ご迷惑かけた皆様に石焼きいもやります!」

「い~しや~きいも~!おいも~!」
・・・・・・・・・・・・何を言い出すかと思えば…でもこれすらも、哀愁漂ってました。

由利徹演じる怪しげな住職がいる安産祈願の寺。そこにある怪しげなものたち。これどこかで見たことありますね。

上段の真ん中にあるピンクがかったツボ。

これですよね?

『忍びの卍』ですね。使い回した?

さて、牧口雄二監督と言えば、以前紹介させていただいた『玉割り人ゆき』そして、『玉割り人ゆき』と言えば、川谷拓三…ってことで、11月に銀座シネパトスにて「川谷拓三映画祭 3000回殺された男の美学」が開催されます!

『仁義なき戦い』は勿論『ピラニア軍団 ダボシャツの天』『狂った野獣』『資金源強奪』『玉割り人ゆき』『極道社長』『戦後猟奇犯罪史』『戦後最大のヒモ 濡れた砂丘』『県警対組織暴力』『喜劇 特出しヒモ天国』などなど、よだれものです!

特に『ダボシャツ』『特出しヒモ天国』『濡れた砂丘』は、レア物かと。

個人的には、やはり『玉割り人ゆき』の拓ボンがおすすめ、『特出しヒモ天国』も面白かった。お色気番長、池玲子さんも出てますし。『狂った野獣』は、わざわざ大型免許を取って、スタントなしにバスを横転させた渡瀬恒彦(カッコいい!)、ピラニア軍団勢揃い!

ああ、今回ほど東京にいれば良かったと思ったことはないっす!いれば毎回通ってたよなあ…。



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