昼過ぎ、東京競馬場に天皇陛下御夫妻が特別席に御臨席し、ファン達は日の丸の小旗を振り御臨席を歓迎し、両陛下は手を振り応えたのであった。

32万の観衆は未だ嘗て無い規模の数であり、やはり警官隊も出動し治安維持に勤め交通整理や迷子等に時間を追われる。


生中継放送

この日は、三時間のスペシャルバージョンの特番を組み、オークスとダービーの出走メンバーの具体的解説をし、各馬の前走や調教師、騎手のコメントなどが盛り込まれ、視聴率の稼ぎ頭スピードキングがロングバージョンの放送が組まれていたのだ。

田崎牧場のスタッフやスピードキングの兄弟の紹介で、ユリウスとダンサーが紹介されていた中でもダンサーは赤い馬だった為、取材スタッフも目を引いた。

「この馬真っ赤です。燃える様な赤い馬です。」

弟ダンサーは赤栗毛に登録され、またしても話題に上る

「スピードキングの弟は赤兎馬か?」

「話題が尽きないね、この兄弟は」

「また、脱走するのかな?」

「リンゴ好きかな?」

そんな反応がテレビ局にメールが届いていたのだ。
更に、スピードキングの前走が放送され観ていなかった人達は、40馬身で勝ったスピードキングに唖然とし息を飲んだ。
たちまち、スピードキングの単勝が購入され、1.1倍となりダービー史上最高の90%の支持率となる。

みんなで競馬に切り替わり、


司会「今週もやって来ましたみんなで競馬、司会の富岡義明と南野由岐がお送り致します。本日は三時間スペシャルとなっております。予想家のかのんさんとゲストにお笑いのディングル橋本さんに来て頂きました。」

スタジオ内で拍手される

ディン「やあどうも、いやオイラがこんな所に来ていいのか………初めまして宜しくお願いしますです。」

南野「そのお隣は出演されてから連勝してます。かのんさんです。」

かのん「こんにちは今日も宜しくお願いします。」

富岡「そのお隣、お馴染みの伊崎集語呂先生です。」

伊崎「どもども」

富岡「伊崎先生、今日のオークスとダービーはどうですか?」

伊崎「オークスはともかくダービーは異常だよ❗メンバー凄すぎガハハそれにしても32万の人が競馬場に来るなんて初めてだね」

富岡「そうですね、スピードキングを筆頭に豪華メンバーが揃いましたからね」

伊崎「40馬身なんて聞いたこと無いよ、と言っても、ホクトベガで18馬身だったかな?それと障害だけど勝ったシンボリクリエンスは50馬身近く圧勝したのは覚えてるかなあ2着馬に8.6秒もつけたよガハハ、シンボリクリスエスとシンボリクリエンス良く名前が似てるから間違えられたね」

南野「50馬身ですか?凄すぎですよ❗」

かのん「世の中には凄い馬が沢山居ますね、その凄い馬が日本の馬何ですから驚きます。」

ディン「全くですね、そして、オイラの好きな馬が勝ち、懐が温まれば尚更良いですよ」

伊崎「誰もがそう思うよねガハハ❗」


南野「ではそろそろオークスの予想に参りましょう、今回は10頭と少ないですがメンバーを見て見ましょう」


1テオノグラフ

4戦4勝桜花賞を勝ち今のところ無敗、距離がどうか?

2ネコネッコロガール

6戦4勝新馬戦スピードキングと走り負けはしたが、チューリップ賞に勝ち桜花賞3着

3パブラブ

5戦3勝フローラSで圧勝し2番人気になりました。オークスはどうか?

4ロングレンジ

2戦2勝前走500万条件の2400mを走り中長距離を勝ったが、東京の長い直線はどうか?

5スノーウェーブ

5戦2勝後方一気が魅力瞬発力勝負なら勝機あり

6テンシノハネ

8戦3勝逃げ粘るか、府中の直線そして、最近調子が悪いがどうでしょ❗

7アイチャン

4戦2勝前走オープンで2200mを勝ちましたが今回どうか?

8バレエダンサー

4戦3勝目下3連勝勢いあります。距離は大丈夫でしょうか?

9マリオン

5戦1勝前走は圧倒的な勝ち方今回は?

10セパレート

3戦2勝前走飛び級でオープンに勝ち能力はあります。今回はどうでしょう?

○内は人気

伊崎「今年は、牡馬がやたらと強く混合戦は牝馬の活躍は無かったですからね、その状況から少数になったんでしょうな」

富岡「なるほど、では、予想を始めたいと思います。フリップをお願いします。」

伊崎


ロングレンジ


ネコネッコロガール
アイチャン
テンシノハネ
スノーウェーブ



かのん



ネコネッコロガール



パブラブ
ロングレンジ
テンシノハネ
スノーウェーブ



ディングル橋本



スノーウェーブ



テンシノハネ
バレエダンサー
ロングレンジ
ネコネッコロガール



南野


テオノグラフ



アイチャン
バレエダンサー
パブラブ
スノーウェーブ


富岡


テオノグラフ


スノーウェーブ
セパレート
テンシノハネ
パブラブ

富岡「以上になります。皆様3連複3連単で宜しいですか?」

全員が返事を返す

伊崎「テオノグラフは来ないと思うよ」

南野「そう言えば三人共テオノグラフは紐にも入ってませんね?」

伊崎「テオノグラフはマイラーだから距離がネックだよ」

富岡「皆さんも同じですか?」

かのん「血統もそうですが、身体がマイラーポイですね、距離は合わないと思います。今まで強い勝ち方をしましたが全てマイル以下ですので今回は微妙かと」

南野「そうですか、何かそう言われると私の予想は自信が無くなりますね」

富岡「橋本さんはどうですか?」

ディン「そうですね❕ぶっちゃけで言っても良いですか?」

富岡「どうぞ言って下さい」

ディン「一番人気は嫌いです」

スタジオが爆笑した

ディン「あとはかのんさんに右に習います(笑)」

伊崎「それは穴党の考え方ですなガハハ、配当の低い馬は狙わないと」

ディン「だからダービーもスピードキングも頭から買いませんよ(笑)」

南野「当たれば大きいですね」

富岡「もうすぐオークスが始まりそうです。」




オークス

実況放送に切り替わる

実況「こんにちは、今日のビッグイベントはこの東京競馬場でオークスとダービーが執り行われます。解説の伊藤さんオークスはどう予想されますか?」

伊藤「おそらくネコネッコロガールが勝つと思われますね」

実況「現在③番人気ではありますが、テオノグラフはどうですか?」

伊藤「確かにテオノグラフは強いですが距離が長いと思います。短距離走ならば買いですが、今回はまず無理ですかね」

実況「ああ、やはり距離ですか」

伊藤「はい、体調が良く調教でも時計は出してはいますが、よほどの事でも無い限りありませんね」

実況「分かりました。ではネコネッコロガールはどうですか?」

伊藤「ネコネッコロガールは新馬戦でスピードキングに大敗しましたが、あれはダートですし芝に替えてから重賞を勝っています。距離も血統的に何ら問題ないと考えます。そして、新馬戦に2着になったジィティーアールは芝でG1馬になりましたしその時の着差が僅差でしたので、この馬も能力が高いと思いまね。」

実況「なるほど、ネコネッコロガール可愛い名前ですが、この馬がオークスの栄冠を掴む事が出来るでしょうか、鞍上は田崎沙織騎手です注目して見ましょう。」

伊藤「今年の田崎騎手は海外国内含めG1を6勝していますから期待大ですね、絶好調です。日本の至宝ジョッキーに成りつつあります。頑張って貰いたいですね」


オークスを競う10頭が本馬場入場していく、各馬が紹介されウォーミングアップしていきアップ終了後、待機所で周回を周り始める

スターターが台に上がり赤旗が振られた
G1のファンファーレが吹奏され大観衆が手拍子で応え大歓声がこだまする。

実況「オークスは最強の牝馬の舞台です。さあ栄冠を手にするのはどの牝馬か、各馬ゲートに入ります。体制が整いました。

スタートしました。さあ先頭に行くのはどの馬か、まずはテンシノハネが予想通り前に行きますその後ろにセパレート外にテオノグラフが続きます。大歓声が響き渡り10頭の牝馬達に声援を送ります。

さあ各馬が第1コーナーに向かいます。もう一度先頭から見て行きましょう。

相変わらず先頭はテンシノハネで変わらず2番手はセパレートその内テオノグラフが続き1馬身離れてパブラブ、アイチャン、マリオンその後ろに追走してネコネッコロガールがいます。

その後ろロングレンジとバレエダンサーの後ろにスノーウェーブが殿で先頭から8馬身と固まった展開です。

千メートル通過、60秒ミドルペースです。各馬思い思いの展開か、向こう正面から第3コーナーに向かいペースが速まって来たのか、各馬が前に集まる。大けやきを過ぎ最後の直線に入ります。先頭はテンシノハネですが苦しいか、テオノグラフもやって来るが外からネコネッコロガールが鋭い脚で突っ込んで来るその背後から、ロングレンジも良い脚だ。

外からスノーウェーブも来ている。テオノグラフは伸びないか馬群に沈んでいく、あと300ネコネッコロガール先頭になった。
スノーウェーブも追い上げるロングレンジ、ネコネッコロガール2馬身着けている更にロングレンジも鋭い脚だ、スノーウェーブも強烈な追い上げ❕しかし、勝ったのはネコネッコロガール、今ゴールイン2着はロングレンジ、3着はスノーウェーブ勝ったのはネコネッコロガールでした。勝ち時計は2分25秒フラット上がり3Fは34秒6でした。前回の桜花賞の雪辱を晴らしました。やりました田崎沙織騎手これでG1を7勝目今年は彼女を中心に廻っているようだ。

沙織はネコネッコロガールを下馬しヘルメットを取り天皇陛下に深々と一礼し挨拶をしたのだった。両陛下は拍手で応えたのだった。

みんなで競馬のスタジオに映り替わる

南野「ネコネッコロガールが優勝しました。かのんさんお見事です。3連単、3連複的中、そして、伊崎先生と橋本さんは3連複的中です」

富岡「いや~三人共に素晴らしいですね、かのんさんは両方ですよ」

かのん「ありがとうございます。たまたまですよ。」

伊崎「かのんさん見事だね」

ディン「失敗したな。でも次は頑張って3連単取りますよ」

南野「さあ次は日本ダービーです」

ダービーの有力候補が紹介される

先ずはスピードキング前代未聞の40馬身で勝ちダート世界レコードで圧勝

2番人気のスーパーステージはG1馬が揃ったアイルランド2000ギーニーを持ったまま6馬身の圧勝

強豪が揃った皐月賞無敗のまま2馬身で勝ち皐月賞制覇テイオーボーイ

レナウン皐月賞4着の後、青葉賞に出走しレコードタイムで、2着に13馬身差で楽勝

サイレントサード毎日杯で大逃げし気が付けば、10馬身差で馬なり圧勝サイレンススズカを思わせる逃げを演出

以上5頭が紹介された。


富岡「伊崎先生どうですか今年のダービーの展望は?」

伊崎「普通じゃないね、サイレントサード何か、例年なら一番人気になってもおかしくない馬だからね、それが5番人気に甘んじているのだから今年のレベルは桁外れって事だよ」

南野「レベル高いですが予想はどうですか?」

伊崎「穴を狙いたい所だけど、今年は人気馬の独占だろうね」

かのん「やっぱり決めかねてはいますが、頭を2頭欲しいと思いますね」

ディン「オイラは関係ありません、新聞に印を書いた順番で買いますよ」

富岡「かのんさん、スピードキングやスーパーステージの海外組はどうですか?やはり遠征帰りには辛いですかね?」

かのん「最初は、私も懸念してましたが、スーパーステージはともかくスピードキングは問題ありません」

南野「スピードキングに問題無いのはどう言った事ですか?」

かのん「検疫の際スーパーステージは疲れぎみでしたが、スピードキングは元気良く飼い葉を食んでいましたし調教も完璧でした。」

南野「検疫しながら調教出来るんですか?」

かのん「出来ます。単走しか出来ませんが、検疫場の施設に調教が出来るトラックがあります。スピードキングはかなりの好時計を出していました。」

ディン「えっそうなんですか?うむむ」

富岡「何か思い当たる事でもありますか?」

ディン「いや~、検疫受けると馬房で何日か監禁の状態にされると思ってましたので意外だなと」

伊崎「昔はそうだったらしいけど2010年を過ぎた辺りから、新しく検疫のスタンスが変わったらしいよ、でも昔のイメージが抜けないのは分かるね」

富岡「他に注目馬はいますか?」

かのん「テイオーボーイだと思いますね、皐月賞を勝ちましたし、そのままダービーに直行したのも好材料だと思います。最後の直線で疲れていない分伸びると思いますが、他の皐月賞組は、他の重賞を出ていますから、最後の直線で伸びを欠くかと思います。」

富岡「なるほど素晴らしい分析ですね」

南野「そう言えば来週にスピードキングの取材と弟のダンサーを取材に行かれるとか聞きましたが、かのんさんどうですか?」


かのん「楽しみです!スピードキングと伝説的な赤い馬をこの目で見に行きたいですね」

伊崎「君も行ってくればガハハ」

ディン「えっオイラもですか?スピードキングに蹴飛ばされそうですね」

スタジオで笑い声が聞こえた。

南野「それではフリップを出して頂きましょう」


伊崎


テイオーボーイ

スピードキング
ジャングルパワー
サイレントサード
レナウン

かのん


スピードキング
テイオーボーイ

ジャングルパワー
レナウン
デルソル

ディングル 橋本


ゴールドミリオン


ブラックシップ
レナウン
テイオーボーイ
スピードキング

南野


スピードキング


テイオーボーイ
サイレントサード
ゴールドミリオン
デルソル

富岡


スーパーステージ

ゴールドミリオン
ターフキャノン
ジャングルパワー
スピードキング

南野「全員が頭か紐にスピードキングが入りましたね」

伊崎「あれだけ強い勝ち方した馬が3着も入らないって事は無いでしょ」

かのん「今日はどんな走りをするのかワクワクします。」

ディン「スピードキング頼むから3着で、お願いします」

スタジオ爆笑

南野「では出走メンバーを見て見ましょう」

1番
6戦2勝
デルソル
⑨番人気

2番
4戦4勝
ブラックシップ
⑪番人気

3番
6戦4勝
サイレントサード
⑤番人気

4番
3戦3勝
ターフキャノン
⑫番人気

5番
5戦4勝
ジャングルパワー
⑥番人気

6番
3戦3勝
カーライド
⑬番人気

7番
2戦2勝
クラブボム
⑯番人気

8番
6戦5勝
レナウン
④番人気

9番
7戦5勝
ゴールドミリオン
⑦番人気

10番
5戦3勝
パワーガン
⑰番人気

11番
5戦2勝
プリアール
⑱番人気

12番
4戦4勝
ガリバースプーン
⑧番人気

13番
7戦6勝
スピードキング
①番人気

14番
4戦4勝
マッハコンコルド
⑩番人気

15番
クロスレジェンド
6戦3勝
⑮番人気

16番
リードタイム
8戦5勝
⑭番人気


17番
スーパーステージ
5戦5勝
②番人気

18番
6戦6勝
テイオーボーイ
③番人気

南野「と、なっております」




日本ダービー



実況「先ほどのオークスの余韻が漂います。さて伊藤さん、スピードキングは圧倒的支持率ですが期待に応える事は出来ますかね」

伊藤「スピードキングは鞭を打つ事なく勝って来ました、逃げでも追い込みでもG1でもです。もし鞭を打つとすればこのダービーのレベルが高いと証明されますね」

実況「なるほど、初の鞭を見られるかも知れませんね」

伊藤「スピードキングはあのフランケルに匹敵するスピードを持っています。来年になれば、スピードキングのスピードについて行くのは不可能だと思いますね。」

実況「確かに、今はスピードキングのレーティングは138ポンドとなっており父のメテオストライクと同じですね」

伊藤「来年は父を凌駕するでしょう、ですが今は発展途上その為、他馬と接戦になり良い勝負が期待出来ます。今回は勝ち負けと予想します」

実況「では、紐には何が来そうですか?」

伊藤「テイオーボーイかレナウンだと思いますね、他の馬も一流馬が揃ってはいますが、この2頭は調子が良さそうです。」

実況「スーパーステージはどうですかね?能力は高いと思います。」

伊藤「スーパーステージの能力は折り紙付きですが、スピードキングと違い繊細な為、長距離輸送で疲れが見えますね、今回は見送ります。」

日本ダービーの本馬場入場しスピードキングが入ると大声援が東京競馬場を埋め尽くす。あまりの声援に動揺し何頭かイレ込むが人気馬10頭は毅然としていた。

各馬がウォーミングアップを開始しすると更に怒涛の如く大声援の波が馬場に押し寄せる

「スピードキング頼むぞ」

「また、ぶっちぎってくれ~❕」

「沙織ちゃん頼みます~よ」

「キング、2カ国のダービー馬だ」


スピードキングは声援を受け気合いが入る
キングはある程度の言葉を理解する賢い馬で小学校低学年程度の学習能力と言語理解する事が出来た為、他の馬と違うテンションの高さが伺えた。

各馬が返し馬を終え待機所で周回を回るがスピードキングだけは停まって待機していた。

実況「さあ今年のダービーは物凄くレベルが高くなりました。その中でも、一際輝くのがスピードキング、この日本ダービーを勝つのでありましょうか、群雄割拠のダービー熾烈な攻防が予想されます。」

スターターが台場に上り赤旗が振られ今日2度目のG1のファンファーレが吹かれるファンの手拍子と応援が交錯し盛り上がりの頂点を迎えた。

実況「各馬がゲートに向かいます。過去に類を見ないほどのメンバーが集いました。各馬落ち着いてゲートに入ります。

ダービーの栄冠を手にするのはどの馬か?

スタートしました。

良いスタートを切ったのはゴールドミリオン、しかし、サイレントサードが交わして行く、予想通りサイレントサードが頭に出ました。

ゴールドミリオンは2番手を伺い正面スタンド前大声援の中、各馬自分のポジションを取りに行く、そして、スピードキングですが殿で各馬を追走、前走とは真逆の展開です。スピードキングが最後尾に着け期待とどよめきの歓声が聞こえます。

第1コーナーをサイレントサードが差し掛かる3馬身開いてゴールドミリオン1馬身開いて内からクラブボム、カーライド、ブラックシップが並び、その後方プリアール、ガリバースプーン、デルソル、皐月賞馬テイオーボーイがここにいます。更に1馬身後ろジャングルパワー、レナウン、リードタイムが上がって行きましてここにスーパーステージ、ターフキャノン、クロスレジェンドと続き、何と❗かなりの後方にポツンと取り残されたスピードキングがおります。

さあもう一度頭から見て見ましょう、サイレントサード1000m通過56秒8超ハイペースと言って良いでしょう10馬身離れてゴールドミリオン更に3馬身離れてクラブボム、カーライド、プリアール、ブラックシップと固まりガリバースプーンの後ろにレナウン、ジャングルパワー、その外にテイオーボーイマッハコンコルドが並びリードタイム、スーパーステージ、ターフキャノン、クロスレジェンドが集団を形成そして、スピードキングはかなり後方15馬身はあるか?前から35馬身です。場内ざわめきます。
スピードキング大丈夫でしょうかここから届くのか、第3コーナーをカーブ、スピードキングがじわじわと上がって来る、他の馬もサイレントサードに取りつこうと仕掛け始めたか、大けやきを通過し先頭はサイレントサード持ったままこのまま行くのか、運命の直線に入るテイオーボーイ、ジャングルパワー、レナウン、スーパーステージの4頭が突っ込ん来る❗残り400mテイオーボーイかジャングルパワーか、しかし、後ろから物凄い末脚でスピードキングがやってくる。サイレントサードを交わしてテイオーボーイとジャングルパワー、レナウン、スーパーステージが上がって4頭の勝負か、残り50mしかし、内からスピードキングが4頭を追い詰める❗届くのか、来た、来た、来たぞ、スピードキングゴールイーン、何という豪脚だ。勝ったのはスピードキング
2着は混線状態写真判定の様です。
タイムは2分21秒6上がり3F31秒4何と5頭が21秒台の決着です。スピードキング最後の直線で全頭ごぼう抜き、田崎沙織騎手ガッツポーズです。」

スピードキングはウイニングランで一周を周回しゴール板前で下馬し、ヘルメットを脱ぐと沙織は今度は胸を手をつけて天皇両陛下に深く一礼をするのだった。

沙織コールとキングコールがまるで津波の様にスタンドからの大コールがこだまし、生き物様なうねりだった。そのコールに送られスピードキングは退場していったのだ。