グリーンマックス製のストラクチャーキット『日本の情景シリーズ』の地方役場です。このキットシリーズ他に増して盛り沢山の内容で、作り応えがあり見るからに楽しみと見て、一目惚れで購入したものです。
実はこのキット、前後して発売された『木造校舎の学校』の簡易版と言える製品で、建物本体の主要パーツは共通です。『木造校舎の学校』は、かなり大柄なストラクチャーで、実感的に組み込む事が出来るレイアウトを作るとなれば、最低でも4.5畳ぐらいの部屋が必要になると思います。当時のカタログでもそれを認めており、挙げ句の果てには『レイアウトのエンドレスの内側すべてが校庭の敷地になってしまってもかまわないじゃありませんか!』と謳っています。それだけグリーンマックスが学校のキットの製品化に、力を入れていたと言う事です。
とは言え、現実的に模型の列車を走らせるには、それなりに実感的な街並みの中を走らせたいもの。そこで私は『地方役場』のキットを購入しました。これでもストラクチャーとしては大柄な方ですが『木造校舎の学校』の、1/3のスペースで済みます。
ストレートに役場として組み立てるのが簡単ですが、山間の分校にも見え、旧い役場の再利用として公民館や資料館にも使える、便利なキットです。冒頭に述べた盛り沢山の内容は、望楼に見立てる為に、少し前に完成品をアップした火の見櫓、細かな設定の正門、掲示板、学校キットからの副産物である百葉箱、時計塔も利用価値があり、ドサクサで付いて来た使えない瓦屋根等は、別館やガレージ、倉庫を作るに有用です。更にステッカーも、選挙宣伝カーに使うスローガンや、郵便局向け、公民館向け等、レイアウト建設への意欲を掻き立てる物ばかりで、当時のグリーンマックスらしい、楽しさが散りばめられています。
これまた単体で組み立てても楽しい、遠い古き良き昭和を懐かしむ、遠い目で見る様なキットです。
1988年発売 発売当時価格 2.500円(税別価格 現在もパッケージ等を変えて発売中)