日本製になった後も生産台数が少ないうちに、惜しまれる事も無く廃盤になった、521型ダットサントラックのトミカは、一時金型の所在が不明になっていた様ですが、同じく元香港トミカの25系トヨタスプリンターと共に、1990年代に金型が発見され、特注品や特販品として2000年代に入ってから、続々と再販される様になりました。

前回のトミカくじもその様な1台でしたが、ミニカーショップもこのモデルに注目し、比較的早い時期に特注品として登場したのが、名古屋のゼロクラフトでした。日本の旧車ブームは1980年代後半から徐々に始まっていましたが、商用車に関しては2000年代に入ってから、急激に注目を浴びる様になり、丁度このモデルが発売された頃から、旧車イベントに商用車が出展される事が多くなりました。

よって、このゼロクラフト特注モデルも話題になり、トミカコレクターは無論、実車の旧商用車ファンからも歓迎されました。何と言ってもフルノーマル仕様と言う事が魅力的で、元々出来の良くないモデルでも、現実的なカラーを施すと落ち着いた雰囲気なるものだと関心するモデルです。特にドア下部に入る『自家用』のレタリングは効果的で、また内装パーツが黒と言う点も、リアルさを盛り上げる事に成功しています。

元香港トミカと言う根本的な出来の悪さは、どうしようもありませんが、実車の旧商用車ファン、ミニカーコレクター向けによく考えられた、流石ミニカーショップ特注の嬉しいモデルと思います。

2003年発売 発売当時価格 忘れたので調査中