グリーンマックス製のボディキットを組み立てた、私の過去の駄作から、国鉄の配給電車クモル23形の050号のモデルです。これは前回のクモハ12040と同時に工作を進行したもので、私が15歳の時、1982年に製作しました。

クモル23形は、17m国電のクモハ11形及び荷物電車のクモニ13形改造した配給電車で、ベース車により様々なスタイルがありましたが、中でも1961年に改造されたこの050号車は、フロントガラスの形状に特徴があり、スタイリッシュな傾斜スタイルを採用。一見101系のそれに似ていますが、2枚窓を採用しているので、少しクラシカルに見えます。しかしそこが逆にスタイリッシュで、事業用電車らしからぬ、お洒落な顔つきを構成する事に成功しています。長年豊橋機関区に配置され、活躍舞台は中部地方に限定されていた様で、主に飯田線で活躍していました。

さてこの酷い仕上がりの個体は、冒頭に述べた通り私が15歳の時に組み立てた物で、初めてキットをベースに改造製作した、私にとっては記念すべき1両です。本来キットをストレートに組めばクモニ13形になるのですが、製作した前年、中学3年生の修学旅行の時、豊橋付近で新幹線の窓から見た、この車両が忘れられず、そこへ来てこのキットが発売され、改造用パーツに初めからセットされていたので、思い切って改造製作する事にしました。

改造に必要な知識も道具も乏しい中、暗中摸索で切った貼ったし、何とかクモル23050のカタチをした車両が出来上がりました。しかしまだまだ幼稚な酷い仕上がり、ボディと屋根の塗り分け以外、細かな部分に殆ど色入れもしていません。強いて言えば、ベンチレーターとヘッドライト及びテールライトに少し色を足したぐらいです。

当時はこの車両を自走させる事が出来る、動力ユニットは未だ無く、そこで前回のクモハ12040が必要となり、同時進行で製作した次第です。この2両の実車がペアを組んだ事は無かったと思いますが、当鉄道では長年一緒に活躍して来ました。しかし前回記した様にクモハ12040が不動なので、レイアウト上で休車状態になっています。

本来、皆さんにお見せする様な作品ではありませんが、初めて切った貼ったして完成させた車両なので、当時のままの状態で保存しています。

1982年発売 発売当時価格 1.200円(ボディのみ2両セット価格)