京商Jコレクションの200系ハイエースには、バリエーションモデルが多数登場しましたが、中でもこの郵便車仕様は、私が欲しいと思って買った唯一のモデルです。このモデルを購入した当時、商用車モデルのコレクションは継続していたのですが、カンパニー仕様の商用車モデルは、天文学的な数が存在し、特に200系ハイエースはその数も多く、集め出すとキリが無いので、ノーマル車に限りコレクションに加える事にしていました。

しかし郵便車、特に日本の郵便車の本格的なモデルとなると殆ど存在しなかった為、このモデルは出たと同時に購入しました。これ以前の郵便車の本格的なモデルは、トミカのトヨタハイラックス郵政仕様しか浮かばず、他は何かしらの仕様変更、或いは他の仕様の流用モデルでしかありませんでした。

期待して購入した郵便車のモデルだったのですが、果たしてその仕上がりは、本格的なコレクションモデルの目線で見ると70点位で、最後ツメが足りない残念なモデルとなってしまいました。

一見よく出来ており、郵便車の特徴を一通り再現しています。『日本郵便逓送』の文字やロゴマークの配置、フォグランプをオミットしたフロントバンパー、営業車のナンバープレート等、押さえる部分はきちんと押さえています。

その反面、初期に発売されたノーマル車と同じく、元のプロトタイプが不明で、実車は基本的にルートバンDXをベースにしているのですが、ここでもドアミラーとガッツミラー付となっており、本来は左ミラーはアーム付の長手のミラー、運転席側は上下に長いドアミラーです。また実車の荷室サイドのパネルにはリブが付いていますが、残念ながら再現されていません。またインテリアに至ってはノーマル車そのまま、何とリアシートまで残されている事には閉口してしまいます。こうなれば運転席と荷室の仕切りなど期待出来る筈もありません。

コレクションを主体とした本格的な郵便車のモデルとして非常に期待していたのですが、何とも残念なモデルになってしまいました。これでは前回のアガツマ・ダイヤペットのモデルと比べても、スケールモデルとしての体裁以外は変りないレベルです。

このモデルが発売されてから既に15年。リニューアルされた、完璧な郵便車仕様のモデルが、そろそろ欲しいところです。

2009年3月発売 発売当時価格 3.500円(税別価格)