前回のスズキエブリイに続き、トミカの軽ワンボックスカーからダイハツハイゼットのモデル、2022年8月に発売された最新型です。今現在、安全装置の不正で揺れる渦中のダイハツですが、本来は庶民寄りのユーザーを大切にするメーカーと言う印象が強いだけに、今回の不祥事は非常に残念で、今後はより良い仕事で、世間の信頼を取り戻して欲しいと感じている次第です。その様なダイハツ車の中でもハイゼットは私の好きな車種で、歴代モデルが子供の頃から常に身近にあり、また初代のボンネット型と初期のハイゼットキャブ以外は、何等かのかたちでハンドルを握り走らせた事がある、親近感のあるクルマです。

さてトミカのハイゼットですが、先述べの様に2022年8月に発売された、トミカとしても最新の部類に入る製品です。実車が2021年12月に発表されている事を考えれば、トミカの商用車としては迅速なモデル化と言えます。それは恐らく2009年から発売されて来たエブリイのモデルが、現行車と同じボディと言えども、そろそろ製品としてマンネリ化して来た為、タイミング良くフルモデルチェンジしたばかりのハイゼットに白羽の矢が立ち、製品化に相成ったと想定出来ます。

モデルの出来は現代のトミカとして平均的な仕上がりで、実車がスクエアなスタイルと言う事もあり、簡潔な好製品と言う印象です。前後のデザインも先代のハイゼットよりも単純な構成なので、その辺りも好条件となっている様です。アクションはリアゲートが開閉可能で、そのゲートのリアウインドウは今更の塗装表現です。しかしこの表現がこのモデルのウィークポイントの元で、黒塗装でサイドウインドウとのバランスが崩れてしまっています。またゲートの開閉アームが室内で目立ち過ぎます。これは近年のトミカ製ワンボックスカー共通の事項で、何とかならないかといつも思ってしまいます。様々な面から困難かも知れませんが、例えば運転席部分と荷室部分のウインドウを別パーツとし、荷室部分をスモークタイプにするとか、またスモークガラス部分の半透明シールを付属する等で、この問題は解決すると思います。またトミカお得意のバリエーション展開の際にも有利に思えます。

既にバリエーションとして初回特別仕様があり、上級グレードタイプのボディカラー及びカラードバンパータイプが存在します。このタイプこそ荷室のウインドウがスモークタイプになっているので、再現されておれば尚リアルだったと思います。

トミカとしても、今後バリエーション展開が期待される1台です。しかしダイハツの不祥事問題の絡みもあり、それは少々先になりそうなのですが、出来る限り早い時期にその時が来る事を願っています。

2022年8月発売 発売価格 550円(税込み価格)