郵便車として登場したトミカのスズキエブリイは、現在に至るまで様々なバリエーションを展開して来ましたが、こと完全なノーマル車となると、2010年に発売された『軽自動車セット』に含まれていた物件のみです。

実車はこのモデルが発売された当時から、フルモデルチェンジ無しで生産されている為、全く古さを感じさせないばかりか、ホワイトのボディカラーは空気の様な存在であり、至って平々凡々な1台てす。しかしそれがこのモデルの一大特徴で、現代における日本の日常的な光景には欠かせない、本来の軽貨物の姿を表した、或る意味トミカの本流を行くモデルと言えます。

もっとも、子供達にはカッコええスポーツカーや逞しい建設車、或いはけたたましいサイレンの音を鳴らして走る、パトカーをはじめとする緊急車両の方が魅力的かも知れませんが、宅配便の荷物を持って来てくれる軽ワンボックスカーも、彼らにとっての日常生活の中に居るクルマではないかと思います。

モデルとしては、郵便車からカラーを変更しただけのバリエーションモデルですが、前後のエンブレムとネームステッカーは、このノーマル車の方が際立っており、また自家用としての黄色いナンバープレートは、ノーマル車として独自のディテールです。

近年トミカでは、ノーマルの商用車モデルもラインナップに顔を並べる様になって来ましたが、それでもまだまだ少数派です。更に欲を言えばトミカプレミアムからも、往年の商用車がモデル化される事を希望したいと思います。

2010年3月発売 発売当時価格 1.800円(4台セット 税別価格)