レズニー時代のマッチボックス34番は、1956年から約12年に渡り、VWタイプ2のモデルが発売されていましたが、今回のモデルは1967年に発売された3代目のモデルとなります。
初代がデリバンで、2代目以降のモデルと比べると一回り小さく、初期のマッチボックスらしい、アクションも無い素朴なミニカーでした。
2代目からがキャンパーで、スケールアップが図られ、塗装も明るいグリーンになりましたが、キャンパーを名乗るわりには、外観上は普通のバスと変わらず、大きなガラスサンルーフと室内で、キャンパーと名乗っているだけでした。そこで3代目はポップアップされたドームを持つ、恐らくドアモビルを参考にしたと思しき、本格的なキャンパーとして登場しました。
この当時のVWタイプ2のモデルにありがちな、プロポーションは優秀ながらも、何となく似ている雰囲気のフロントやリアのスタイルを持つモデルです。基本的な構造は2代目と同様で、サイドドアが開閉可能、インテリアは開いたサイドドアから見える、後部の客席のみが再現されています。
ボディカラーのシルバーも味があり、実車ではあり得ない仕様ながら、イエローで仕上げられたウインドウは、このモデルを印象付ける代表的な装備と言え、いにしえのマッチボックスらしさを多分に感じられます。
旧き良き時代のレズニー製マッチボックスには、見ているだけでタイムスリップしてしまう様な、優しくそして懐かしい雰囲気が、モデル全体から滲み出ている様に、私には感じます。
1967年発売 発売当時価格 不明