サクラのバスシリーズ、2回目に登場するのはワンマンバスで、まずは東京都営バスの美濃部カラーに仕上げられた、ありふれた昭和のバスのミニカーですが、実車ではあり得ない凄い仕様になっています。

側面から見ると2段窓を持つ前中扉の、よくあるバスのミニカーで、特に変わった様子はありませんが、よく見ると雨樋の前半が下がった貸し切り仕様で、妙なプロポーションとなってしまっています。入口と出口の表示窓や、戸袋窓もきちんと表現しているのですが、何ともアンバランスなサイドビューです。

更に凄いのが、フロントとリアが完全に貸し切り仕様となっており、豪華な路線バスとなっています。かつて貸し切り車や高速路線車が標準屋根が普通だった頃、経年車が路線仕様に格下げ改造を受ける事がありましたが、それを彷彿とさせる、見方によっては面白いモデルです。

もちろんこのモデルが、その様な仕様を意識した物では無いのですが、どちらかと言うと当時のティントイ等と同じ発想であり、実際にティントイでこの様な仕様が見られた為、玩具寄りのミニカーと言うのが正しい評価でしょう。

実際に無いバスモデルだった為、購入は見合わせた幼稚園バスも、この路線バスタイプがベースですが、このボディ自体が架空のバスなので、幼稚園バスも買っておけば良かったと、今となっては少々後悔しています。

1980年発売 発売当時価格500円