現在のマイクロエースではなく、旧しなのマイクロがNゲージのブランドとして
立ち上げた、マイクロスを改名した後の、言わば元祖マイクロエースの頃の製品です
しなのマイクロ時代に、国鉄の牽引電車や荷物電車を、金属製にて次々に製品化した
単行電車シリーズの最後を飾るモデルとして、1981年に発売されました
このクモヤ441形が発売された頃には、プラ製の交流電気機関車が発売されており
そのパンタグラフを流用されていますが、同社の金属車体の製品にプラ製のパンタを
装着したモデルは実にこの車両のみで、この後、Nゲージの車両は他社製を含めて
量産される殆どの製品が、プラ製になってしまう為、過渡的な製品になりました
パンタ周りの高圧引き込み線の表現はプラ製ですが、列車無線アンテナは金属製で
この様な作りも、プラと金属が入り混じった様子が垣間見え、興味深い部分です
ご覧の様に細部の仕上がりは、現在の製品に、とても及ぶべきものではありませんが
当時のプラ製の電車よりも、2割ほど割高だった上、マイナーな形式でもあった為
あまり売れませんでしたが、その様な事も原因の一つで、Nゲージの車両においては
金属製の車両は衰退していったと思い、今やNゲージ史の1ページに残るだけです
そして今、現代技術の結晶の様なプラ製の車両を、簡単に手にする事が出来ますが
価格もそれなりで、この旧い金属製のクモヤ441形を『高い』と思った当時と
違った意味で『高い』と感じる、初老のNゲージャーは私だけではないと思います
1981年発売 発売当時価格4,800円