


157系電車は1959年に、従来55系気動車準急として、運行されていた日光号を
電化により電車準急化される事になり、専用車両として颯爽と登場しました
前面スタイルも、153系と新型電気機関車を足して2で割った様な、斬新なもので
それまでの一般車両では考えられない、当時のスター151系特急用電車の座席設備と
同等の内容を有し、非常にデラックスな内装で、登場時かなり話題になりました
当初は冷房装置が未装備で、その為窓が開閉し下降式を採用、しかしながら将来的には
特急用に変更可能で、パンタグラフも一基追加出来る様に、当初から準備済みでした
塗装も特急用とは違った準急色で、明るいクリームとオレンジの塗り分けが斬新で
週末のレジャー電車の登場で、楽しい気分を演出する、新しい国鉄のイメージでした
1963年から予定通り特急用に次第に昇格、冷房装置も、もちろん取り付けられ
東海道本線の臨時特急『ひびき』や、時には『こだま』の代理や特別列車にも使用され
最後まで157系をイメージする事になる、伊豆行き『あまぎ』や草津行き『白根』等
デビュー時から変わらぬ、温泉リゾート新型特急のハシリとして、大活躍しました
また皇族用のお召し電車として、系列にクロ157形が存在するのも有名でしたが
それについては、また別の機会に改めて模型を引っ張り出して、解説したいと思います
週末温泉特急として、一時代を築いた157系でしたが、登場時に注目の装備であった
下降式窓による水の浸入が原因で、車体各部に腐食が多発した為に廃車は意外と早く
1976年までにお召し用以外は全車引退が完了し、残念ながら消えてしまいました
157系の模型は、旧くからカワイ製のHOゲージやオリエンタル模型のプラモデル
Nゲージはグリーンマックスのキット、しなのマイクロの金属製完成品が存在しました
Nゲージの場合、なかなか決定版に恵まれず、グリーンマックスのキットについては
完成させるのが難しい至難のキットで、しなのマイクロの完成品は、出来の良くない
ブリキ玩具みたいな仕上がりで、編成にしてやっとその雰囲気で見られる程度でした
2002年になって、ようやく登場した決定版がこの製品で、しかも初期の準急仕様と
言うのが気に入って購入しましたが、今もって初期型は、この製品のみとなっています
特急色やお召し仕様は、後にカトーからも発売され、私もそちらを購入しています
マイクロエースの比較的初期製品の為、今となっては様々な不安要素を抱えていますが
この個体は今のところ何の心配も無く、普通にレイアウト上を快走している次第で
ディテールも現代のモデルなので、これ以上でもこれ以下でもない、平均的なものです
特急色より明らかに映える、この準急色はお気に入りで、このまま素の6両編成が
列車としても丁度良い長さと言え、同時代の151系や153系に混じって活躍中です
同時期に購入した101系は、既にモーターの調子が悪く、走行中に異常音が発生し
現在は休車中ですが、この157系は所謂『当たり』だったのか、購入当時のまま
静かな走行音と安定した走りで、1960年代のリゾート気分で快走中です
2002年4月発売 発売当時価格16,500円