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最近、実車のサンバー360の記事が中心で、ミニカーの記事が手薄になっていましたが

ネタを溜めていた分、今回は極めて珍しいモデルをお目にかける事にしましょう


今や知る人も少ない、伝説の軽自動車となっている、愛知機械工業が発売していたコニーシリーズは

3輪トラック・ジャイアント号に端を発する、由緒正しい自動車メーカーの製品でした

そのコニーの最終モデルとなったのが、1965年に発表された『コニー360ワイド』です

それまでコニーシリーズは、ボンネットタイプのバン・トラックが発売されていましたが

軽トラックのキャブオーバー化が急速に進み、市場の要求に応える愛知機械の回答が、コニー360ワイドでした

ボンネットタイプでもエンジンをミッドに積む、奇妙なレイアウトを有していた為、そのままのシャシを流用

これでシャシが本来の役割を果たす事になり、このお陰で当時の軽トラ最大の荷台面積を誇りました

1967年に待望のワイドバンも登場、ツートーンカラーも採用され、他の軽バンのデラックスより

更に抜きん出た、お洒落な印象を受け、そこそこ人気はありました

しかしこの頃、既に愛知機械は完成車メーカーとしての体力を失い、新型車の開発はこれが最後となり

1970年にはコニーの生産を終了、既に資本提携していた、日産自動車の請負い生産を開始

サニーキャブ、サニートラック、バネット、ラルゴ等を生産していましたが、今では完成車の生産をやめ

エンジン及びトランスミッションを専業とし、あのGT‐Rのミッションも作っています


さてモデルですが、1967年に発売された『コニー360ワイドバンAF11V』のシガレットケースとなります

かつて新車が発表されると、ノベルティーとして盛んにシガレットケースが作られましたが

喫煙自体が敬遠される現代では、絶対に無理なノベルティーと言え、既に過去の遺物的モデルです

それはさて置き、未だコニー360ワイドのモデルとして、唯一と思われるもので、非常に珍重されている

もう国宝級の珍品であり、実車も殆ど絶滅寸前の為、珍しさに拍車をかけている所以で、さらに

流石メーカーが製作したモデルとあって、素晴らしいプロポーションを持ち、十分鑑賞するに値します

縮尺は実測1/25、実に正確にスケールダウンしており、コレクティブ・モデルの範疇に入るもので

メッキが剥がれる等、状態は良くないものの、存在そのものが奇跡なので、既に殿堂入りしているモデルです


長年探していた、私にとって幻のモデルでしたが、やっとの思いで最近入手出来、感無量です

これまで入手の機会があったものの、思った通りとんでもなく高価であったり、手の届く価格でも

どう言う訳か、寸前に買う事が出来なくなるハプニングが起きる等、適わぬ恋のようなモデルでした

しかし奇跡は起こりました

或る日オークションで見つけましたが、やはり競争率が高く、終了寸前に価格が跳ね上がり予算オーバー

『これでおしまい』と思っていたところ、諸事情により繰り上げ落札となり、見事入手する事が出来ました

価格もそれなりでしたが、状態に見合った価値を十分見出す事の出来る、納得のプライスでした

先に述べましたが、メッキは剥がれ一部に当て傷がありますが、風防も割れておらずモデルとしての体裁は保ち

何より、完全なカタチが残っているだけでも、ヨシとしなければならないモデルと思います


何度も言うようですが、コニー360ワイドバンとして奇跡のモデル、当ガレージの一等地に展示し

いつでも見られる状態にありますが、展示ケース越しに見るたびに、今でも『欲しい!』と思う

変な錯覚に陥ってしまい、何故か『適わぬ恋』を感じる、魔性のようなモデルです


1967年 新車購入者にディーラーで配布