


1980年代初頭、今は無きオオタキから発売されていた430セドリック及びグロリアのセダンは
ベースグレードである『カスタムデラックス』を選択するという、従来は最高級グレードを製品化する
プラモデルの概念を打ち破る、おおよそ売れないであろうと思われる車種に驚いたものです
どちらかというと当時、オヤジグルマ的な目で見られていた、セドリックやグロリアのしかも
セダンとなると人気も余り無く、当時はたいして売れなかったのも当然で、常に売れ残っていた印象があります
しかし、このような低級グレードを製品化した理由は、後にシリーズに加わったタクシー仕様を追加する為で
スタンダードをノーマルで売るのは少々気がひけたのか、そのワンランク上のカスタムデラックスを
ノーマルモデルとして、モーター付き1000円カーシリーズとして売っていたと思われます
当時からこのような車種が好きだった私は、当然いの一番に購入し、ブラックに塗装を施して
会社の社有車仕様として完成させ楽しんでいましたが、もちろん後に発売されたタクシー仕様も購入
今思えば、非常に贅沢なラインナップを揃えて組み立てていたと思います
しかしそれらの完成品は、数度に渡る引越しと、組み立て技術の未熟さが原因でモデル自体が崩壊してゆき
殆どパーツのような状態のジャンクと化してしまいましたが、数年前にそれらを寄せ集めて再生する計画を立て
ただレストアするだけでは面白くないので、現在売られているタクシー用の分売パーツも活用
当時の面影を出来るだけ再現し、極力元々のパーツを活かし、個人タクシー仕様として完成させてみました
全体に元のカスタムデラックス仕様とし、一部のシートやキット自体でエラーとなってしまっている
フロントバンパーも、スタンダードのタクシー用を流用、正規のカスタムデラックスの顔つきに戻しました
大阪仕様の個人タクシーのメタグリーンは、タミヤのスプレーが一番近かったので、そのままを塗装
前述べのタクシー用パーツは、現代版のアオシマ製をベースに、一部を手直し或は元のタクシー用を使用し
エンブレムのデカール等は、未製作キットのそれを元に複製、表記はオリジナルのデカールを作ってみました
失われたフェンダーミラーは、アオシマ製の同じ430のHTのパーツを流用した為、全く違和感がありません
また、『当時このような仕様のキットが存在したら・・』という前提で製作したので、あっさりと仕上げ
極度のディテールアップは施しておらず、そういった面からは少々物足りない部分もあります
あと、寄せ集めてノーマルのカスタムデラックスも、レストア出来る準備は整っているのですが
何とか生きているうちに、着手したいと思っています
しかしこのキット、今では西部警察のリバイバルブームや430系セドリック・グロリアの人気で
高価なプレミアムとなっているようですが、金型を持っているメーカーさんは早く再販して欲しいと切に思います